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制作意図



私は従来のアカデミズムの既成概念から解放されて自由になり伸びやかな作品世界を創造したいと考えています。

又、人が今考えている正しいと思っている認識の根拠となる価値基準を変えていくことが人の創作するという本当の意味だと考えます。

私の絵画は油彩に限らずアクリル、岩彩、樹脂などの筆記用具や紙、カンバス、合板などと言う画材の干渉を受けて物理的抵抗によって生み出され、自分の意志とは別に描いてみなければわからないという対応する関係の中で生まれてくる所もあります。

その事は固定観念や既成概念に縛られた目に従属することなく、人の純粋な欲求にもとづく根源的な表現であり、絵画を手慣れたものではなく、原初的な状態で捉えていきたいと思っているからです。

絵画が話しかけるのは目に対してではなく精神に向かってでなければならないはずです。

一つの型にはまっていなくてもいいという解放感は私の制作を自由にしてくれます。

理屈のいらない力のあるもの屈託の無い気楽さによって、絵画は言葉以上に人をはるかに遠いところまで連れ出し、退屈させず、人の心を癒すと思います。



自分のパーソナルな感性が移り変わる日常のささやかな発見の喜びを描かせる。

ドローイングする手は何よりもまず描く自分のココロに直結している。

サトウリツコ