第十七話  「超必殺!!香田奈、怒りのT−LINKラリアート!」




 「まったく情けねえな。男のくせに暗い所が恐いなんてよ。」
 香田奈に幼子のようにしがみつく将輝を見て、バルトは吐き捨てるように言った。
 完全な闇ではないにしろ、殆ど光のさし込まない鍾乳洞は、将輝を怯えさせるには十分すぎる闇の力を持っていた。
 「とりあえず、ここから移動しよう。何処かに出口があるはずだ。」
 フェイと名乗った青年はそう言うと自分のギアへ戻って行った。
 「そうね・・・」
 「ああ・・・」
 香田奈とバルトが同意する。
 「ほら、行くわよ。」
 香田奈が将輝に呼びかける。将輝はガチガチに震えながらコクピットへ入り込んだ。
 「私が操縦するしかないか・・・」
 香田奈はハア・・と、溜息をつき、普段将輝が座っている前部座席に腰掛けた。操縦に関して香田奈でも問題無い。ただ、香田奈が今まで行ってきた操縦は将輝への指示と機体管制である。
 香田奈は戦闘行為になった場合、自分がどれほどやれるのか、少々不安になった。
 「よそう・・・考えるのは。今のしょうちゃんが頼れるのは私だけなんだから!」
 少々、過保護かな?と思ったりしたが、将輝の暗所恐怖症の原因となった出来事を考えると、そうは言って入られない。
 「半分は、私のせいだもんね・・・」
 香田奈は後部座席でうずくまっている将輝を見て、悲しげに呟いた。


 
「この野郎ぉ〜!!」
 ジュンペイが怒鳴り散らしていた。
 宇宙悪魔帝国の前線司令部を目前にして、今まさに!強襲を仕掛けようとしている時!
───キカイオーは下半身が砂に埋もれて動けなかった・・・・
 それを良い事に、小型ビーストがねちねち撃ってくる。無論キカイオーにダメージは無い。だが、ジュンペイには『動けない』という事実が耐えがたい屈辱という名のダメージを与えられていた。
 「ちくしょ〜!!動け、キカイオー!動いてくれ〜!!」
 普通、この台詞はロボット物のお話では、『ロボットがダメージを受けすぎて機能停止した場合』や『強敵を前にして突っ伏している場合』や・・・『敵の目の前でエネルギーが切れた』等のシュチュエーションで使われる台詞である。
 だが、今のキカイオーは敵の仕掛けた『落とし穴』に見事にはまり、下半身が埋もれて、必死に這い出そうとしている惨めな姿であった・・・
 「うお〜!キカイオー!!」
 ジュンペイは号泣していた。無敵を自負するジュンペイには、耐えがたい屈辱だ。小型ビーストの行動一つ一つが、嘲笑ってるように見えていた。

 「キカイオーを助けてやれ・・・貴重な戦力だからな・・・」
 ホワイトローズのブリッジモニターに映し出されている哀れなキカイオーを見て、艦長が表情を曇らせて言う。
 「了解、艦の直援のライデン一機と、ライード隊のワイズダックを向かわせます。」
 オペレーターがすぐに指示を伝える。だが、そのすぐ後・・・
 「艦長!今度はバンガイオーが落とし穴にはまりました!」
 艦長は肩をプルプル震わせていた。
 「・・・今、救出に裂ける機体はあるか・・・?」
 叫びこそはしなかったが、明らかに怒っていた。
 「ライデンが一機・・・、でもこれを出撃させると、当艦の直援が・・・」
 「ディクセンの修理状況は・・・」
 「一号機の修理にはまだ時間が、二号機もちぎれた足がまだ繋がってません・・・」
 その報告を艦長はますます表情を曇らせる。
 「だから・・・バラバラに動くなって、言ったんだ・・・」

 「三号機を使う!?」
 ナカトの言葉に整備員は面食らった。
 「もう修理は済んでるんだろう!だったら使わせてくれ!」
 ディクセン三号機・・・・ナカト・ハルマのディクセンと同時に搬入された機体。搬入時に小破したものの、極東本部にて完璧に修復された。
 だが、試作機ゆえに部品が少ないディクセン一・ニ号機の、パーツ取り用の備品扱いの機体であった。
 「ですが・・・」
 整備員はためらった。三号機は予備部品扱いであった為に実戦投入する為の調整は、全くやっていないからだ。
 解かりやすく言えば、組みたてたばかりの車を、慣らし運転もセッティングもせずにいきなりレースに出すようなものだ。
 「動けばいい!無茶はしない!」
 「三号機を動かす事、事態無茶なんですよ!」
 「だったら!他に動かせる機体は無いのか!!」
 ナカトはさらに食い下がる。
 「ありませんよ!ナカト少尉はVRは動かせないでしょ!」
 「くっ!」
 言われた通りだった。現在のオンディーヌには余分な機体は全くと言って無い。例外的に戦死したリットーの青ライデンが残っているが、ナカトはVRを動かした事は無い。
 「・・・・」
 ナカトは少しの間だけ黙り込んだ。整備員たちは納得してくれたのか・・・とホッと胸を撫で下ろした。だが、ナカトの目線が三号機に向けられている事には気付いていなかった。
 「・・・!」
 「!?少尉!」
 ナカトはいきなり駆け出した。そして整備員達が声をかける隙も与えず、三号機のコクピットへと飛び込んだのだ。
 「少尉!無茶です〜!!」
 整備員達の叫びも空しく、三号機の顔に光が宿る。
 「どいてくれ!出撃する!」
 三号機からナカトの声が発せられる。そして三号機は固定されているケージから動き出した。
 「なんだよ・・・機体に問題は無いじゃないか・・・」
 ナカトはコクピットに表示される機体の状態をチェックしたが、何も問題は無かった。
 「慣らしなんて、動かしてる時にやればいいんだ。」
 そう言い、隣のケージで修理を受けている一号機からライフルをもぎ取ると、三号機は射出口に立った。
 「ナカト!ディクセン!いきまーす!」
 識別の為に黒と灰色で塗装された三号機が発進した・・・。だが、これが後の悲劇に繋がる事になろうとは、この時誰も解からなかった・・・


 「この大岩をどかせば向こうに行けそうだな。」
 フェイが呟く。
 巨大鍾乳洞の中をさまよう事、数十分・・・・一向は微かにだが、光が漏れている場所を見つけたのだ。
 だが、そこはR−ガーダーと同じ位の大きさはある大岩にふさがれていた。
 「お前、本気でそう思ってるのか?」
 バルトが問いかけると、ヴェルトールの首が頷いた。
 「もしかして姉ちゃんも、そのコイツに意見に賛成かい?」
 バルトが香田奈にも問いかける。返事は返ってこなかったが、R−ガーダーが大岩に向かって手を伸ばそうとしていた。
 「解かったよ・・・手伝うよ。」
 「三機でやれば動かせるぜ、きっと。」
 フェイのヴェルトールが大岩に手をかける。バルトは溜息をつくと同じように手をかける。
 「いくよ〜!」
 香田奈の合図で三機は一斉に大岩を押し始めた。巨大な岩が徐々に動き始めた。
 「もうチョット・・・」
 香田奈が操縦桿に力を込める。岩は少しづつ少しづつ動き、やがてR−ガーダーが通るに十分な空間が出来た。
 「それじゃ行きますか。」
 香田奈がゆっくりと歩き出した。
 「うん?」
 バルトが何か違和感を感じた。見ればブリガンディアの左足が少し引きずっていた。
 「さっきの無茶で左足の調子が悪いな・・・」
 「おぶってあげよ〜か?」
 香田奈が何気なく言う。事実、R−ガーダーにはギア一機くらい楽に背負える力と足の強度はある。
 「まだいい。最悪になったら頼む。」
 バルトはそう言い、先へと進む。
 大岩をどけた先も鍾乳洞だった。だが、明らかに人の手が加えられている部分が多数見うけられた。
 広い回廊には照明灯も付けられていたからだ。
 「ここは・・・発掘現場だな・・・」
 バルトが呟く。
 「と、言う事は出口があるんだな。」
 フェイがバルトに向かって言う。
 「とにかく先へ進みましょう。」
 

 「おい!早くしろ!!これ以上持たないぞ!」
プロンガー曹長が後ろのワイズダックに向けて叫ぶ。
 「もう少し耐えてくれ!ふんばれジュンペイ!」
 「おおよ!」
 ライードのワイズダックがワイヤーを垂らし、その先にキカイオーが掴まっていた。流砂に埋まったキカイオーを助け出そうとしているのだ。
 「背中のエンジンが出れば、飛んで脱出出来る!あとちょっと・・・」
 「足の裏のも吹かせ!」
 砲弾やミサイルが飛び交う中、ワイズダック命がけの綱引きだ。
 「うわああ!!」
 二人を護衛していたプロンガー曹長のライデンの左腕が吹飛び、その場に倒れた。
 「ちくしょう!動かねえ。すまねえ俺はここまでだ。」
 仰向けに倒れたライデンからプロンガーの悔しそうな声が聞えてきた。
 護衛を失ったワイズダックにビースト軍団が容赦無く攻撃を加える。
 「あと少し・・・キカイオーさえ脱出できれば・・・」
被弾しながらもワイズダックはワイヤーを引きつづけた。
 「曹長!もういい!手を離せ!!」
 ジュンペイが叫ぶ。
 「そうはいくか・・・あと少しなんだ。お前さんにはまだまだ働いてもらわないと・・・」
 「曹長・・・」
 ワイズダックは最後の力を振り絞ってワイヤーを引く!
 「野郎ども!気合入れろ!!」
 「ハイ!曹長!」
 ワイズダックのコクピット内の『漢度』が10℃は上がった。そしてついに・・・
 「背中が出た!!行くぜキカイオー!!漢の期待に答えるんだ〜!!」
キカイオーは背中のエンジンを全開にして流砂から飛びあがった。
 「よくもやってくれたな!お返しだぜ!」
 キカイオーの胸に光が宿った!!
 「ヒートッ!ブレイザァァァ!!」
 空中からヒートブレイザーが発射された。次々となぎ払われて行くビースト。
 「いくぜ!キカイオーこのままやつらの基地へ殴り込みだ!」


 「そ〜れっ!」
 二機のライデンとエルラインがワイヤーを引く。落とし穴にはまったバンガイオーを助け出す為だ。
 「すまねい!恩に切るぜい!」
 落とし穴の中からバンガイオーが姿をあらわした。どうやらキカイオーとは違い、完全に埋まっていたらしい。
 「も〜!手間かけさせないでよね。プンプン!」
 ユナがほっぺたを膨らませて言った。
 「誠に申し訳ないです。」
 まみがモニターの中で頭を下げた。
 「バンガイオーって、飛べるんですよね?なんで落とし穴なんかに・・・」
 ライデンに乗っていたアイボリー軍曹が尋ねる。
 「すまねえ・・・敵の卑怯な策で・・・」
 りきが拳を握って、悔しそうな表情を見せた。
 「ザッキュンに体当たり食らっただけです。」
 まみがすかさず答える。
 ───回想
 「くたばりやがれぇ!」
 バンガイオーの全身から、無数の誘導ミサイルが発射される。次々に爆発するビースト軍団。
 相手の数が多ければ・・・相手の放った弾の数が多ければ・・・その時こそ、バンガイオーの本領発揮である。
  バンガイオーは集団戦、しかも距離をおいた遠距離戦にこそ、その真価を発揮する。それゆえ、近接戦を苦手とする。
 「てやんでぇい!!」
 威勢のいい叫びと共にミサイルが吐き出される・・・・。この弾幕を突破できるものはそうはいない。
 だが、宇宙は広い。その弾幕を突破できたものがいた。
 「素人め!間合いが遠いわ!!」
 とあるベテランが乗る一機のザッキュンが、飛び交うミサイルを突破し突っ込んできたのだ。
 そして・・・・
 「ひ・ひどいわ・・・・」
 強烈なショルダータックルを食らい、墜落。落ちた所が落とし穴。
───回想終了
 「と、言うわけなんです。」
全く情けないと言うか運が悪いと言うか・・・だが、その事を『えらく真面目』に捉えた奴がいた。
 「ベテランらしき兵が前線に出ていた・・・!?奴等そうとう切羽詰まってるの。」
 エルラインの意思であるエルナーが呟いた。
 「さあ!今度はドジふまねえ!殴り込みでい!」
 バンガイオーは汚名を挽回するように飛んだ。
 「ちょっと!一人じゃ危ないよ〜!!」
 エルラインも続く。


 「んん?煙突?」
 香田奈が前を見て言った。R−ガーダーの目の前には煙を吹かし、窓らしき物から光が漏れていた明らかに人の気配のする住居があった。
 「まさか、こんな所に人が住んでるって言うのか?」
 バルトはそう言った。
 「とりあえず行ってみよう。」
 フェイの意見に全員頷き、その住居へ向かった。


 ヒッサー将軍は持っていたワイングラスを落とした。
 「第三防衛ラインを突破されただと!」
 「はっ!どうやら仕掛けたトラップから脱出したようでして・・・しかも投入した大型ビーストが既に二機も失っており・・・」
 報告の兵士は報告を最後まで言えなかった。ヒッサーが怒りに満ちた形相をしていたからだ。
 「おのれ〜!残ったビースト軍団を司令部の直援に回せ!水際で奴等を殲滅する!」
 「ハッ!」
 ヒッサーは下唇をかみ締めた。
 「ここが正念場だ・・・。」
 「苦戦していますね・・・・」
 ヒッサーに背後から声をかける人物がいた。
 「お前か・・・・」
 振りかえったヒッサーが見た人物は、TDFを裏切った地球人『バグ=ナク』その人であった。
 「何のようだ・・・」
 「いえ、苦戦しているようなので、そろそろ、おいとましようかと・・・・」
 その台詞に激怒したヒッサーは持っていた杖をナクに突き付けた!
 「貴様・・・我等が負けるというのか!貴様、ゴルディバス側から派遣されたオブザーバーの分際で!」
 だが、ナクは平然とした表情を崩さない。
 「はい、その通りです。ですが私は評議会から監査役としての役割もあります。」
 「クッ・・・」
 「極東での作戦は失敗続き、アヴェやキスレブの小競り合いにばかりに戦力を投入し、この大陸の制圧は遅々として進まず、あまつさえ肝心の『ファティマの至宝』は、発見できず。そしてこの前線司令部をTDFに探り取られる始末・・・。」
 ナクは淡々と言い述べた。反論できないヒッサー。
 「この責任、どう取るおつもりか?この分だと、司令部の制圧は時間の問題です。私は一時間後にシャトルで宇宙へ帰ります。せいぜい頑張ってください。」
 「貴様ァ・・・」
 「もっとも、ここの戦力でTDFが倒せるとは思いませんけど。」
 ヒッサーは苦し紛れに口を開いた。
 「貴様なら倒せると言うのか・・・TDFを・・・」
 「はい。勿論です。現在評議会本部で開発中の『最強の矛』が完成すれば、TDFなど。」


 一方、鍾乳洞の香田奈達は、鍾乳洞の中にあった住居で休んでいた。
 「いいお爺さんね。エネルギーの補給だけでなく整備もしてくれるなんて。」
 香田奈は自分の膝枕で眠っている将輝の頭を慈しむように撫でた。
 明かりの灯っている住居だからか、幾分落ち着いた将輝は、疲れたのか眠っていた。
 「ちょっと、胡散臭いけどな。」
 バルトが言った。
四人は、この住居で『バルタザール』と名乗る、老科学者(?)に出会った。
 バルタザールは一人で、この巨大鍾乳洞で古代の化石や機械を発掘していたのだ。
 半ば世捨て人のようにも見えたが、簡素ながらギアの整備施設や発掘機器も整っており、科学者という言葉もまんざら嘘ではなさそうだった。
 出口を知りたいと言う香田奈達に対し、バルタザールは出口を知っていた。
 だが、出口はR−ガーダーが落ちてきた流砂が原因で、センサーが働き閉じていた。
 「だから、センサーを解除してきてくれ。」
 バルタザールは香田奈達に防砂センサーのスイッチを切ってくれと頼んだ。その交換条件として防砂壁を開けてくれるという。
 「それくらいならいいか。」
 と、バルトの返事。
 そして約束通り、センサーのスイッチを切った香田奈達は防砂壁が完全に開くまで、バルタザールが機体を整備してくれるというので、皆ここで休んでいたのだ。
 「しかし、姉さんよ。アンタそうして見ると、姉と言うより母親だな。」
 「おいおい・・・」
 フェイが苦笑しながら言うと、香田奈は頷いた。
 「そうかも・・・しれない・・・」
 そう言う香田奈を見たフェイとバルトは一瞬、ドキッとした。何故なら、眠っている将輝を見る香田奈の顔が母性に満ちた、美しい表情をしていたからだ。
 「この子・・・私が育てたんだもん・・・」
 「少し過保護じゃねえか?俺の親父は厳しかったぜ。」
バルトが尋ねる。
 「そうかもね・・・。でも・・・」
 
「こっこの機体は!?」
 香田奈の言葉は遮られた。バルタザールの驚愕の声に驚いた香田奈達は慌てて表に出た。
 「あいてっ!」
 香田奈がいきなり立ちあがった為に将輝は後ろ頭をぶつけてしまった。
 表に出るとバルタザールが工房でヴェルトールを見上げていた。
 「こいつは・・・『神を滅ぼすものの撚代(よりしろ)・・・』」
 「じいさん、何て言った?」
 フェイが尋ねる。バルタザールは振りかえりフェイの肩を掴んだ。
 「これは、お前さんのギアか!」
 フェイは少々驚きながら答える。
 「あ?ああ・・・、ある事情で俺が預かってんだが・・・」
 「そうか・・・」
 バルタザールはそこで手を離した。そして何事も無かったかのように、また作業道具を手に取った。
 「ほれ、整備にはまだ掛かる。中でおとなしくしていろ。」
 バルタザールはヴェルトールの整備を始め、黙り込んでしまった。


 宇宙悪魔帝国の司令部には、オンディーヌがついにのり込んで来た!次々と小型ビーストを蹴散らし、中枢を目指す!
 「キカイオー・ディアナ17が敵司令部に取りつきました!」
 「よし!キカイオーとディアナを援護しろ!」
ブリッジのモニターにはキカイオーが敵司令部の出撃ハッチをこじ開けている場面が映し出されていた。
 「こちらディアナ17!敵基地入り口の制圧に成功!増援をよこしてください!」
 レイカから通信が入る。
 「了解した。ライディース少尉、聞いての通りだ。急いでくれ!」
艦長の指示にライは即座に反応した。
 「了解!各機、突入せよ!」
 ライの指示に呼応してオンディーヌ隊が、キカイオーのこじ開けたハッチから次々と突入して行く。
 「よし!行け行け!!」
 ハッチの手前辺りでライのアルブレードが右腕を振る。大半の機体が内部へ突入したのを確認すると、ライはサルペンに連絡を入れた。
 「准尉、内部での指揮は任せる。残った我々はここを死守する。」
 「了解、任して。」
 そう言い、サルペンのライデンは内部に突入していく。
 「よし!我々はここを死守する!」
 ライが残ったニ機のライデン、ライードのワイズダックが、外部の敵からハッチを守るように陣形を取った。
 「ちょ〜とっ、待ってくれ!」
 無線にゴンザレス軍曹の声が響いた。見ればゴンザレスのワイズダックが何かを抱えてこちらに向かってきた。
 「わしらも突入する!その為にお嬢さん方を連れてきた!」
 ワイズダックの背中には、十数人のお嬢様軍団が乗っていた。
 「白兵戦要員は必要だろう?」
 ゴンザレスはニヤリと笑って、基地内へ突入して行った。


 「終わりだな。これでヒッサーも更迭は免れん・・・。ますます私がこやつ等に付け入るチャンスが増えると言うもの・・・」
 モニターに映し出されるオンディーヌのロボット達は、基地内の防衛システムやビースト軍団を次々と蹴散らして行く様子を見せていた。
 「ふん・・・ヒッサーめ。無能な割にはよくやる。」
 モニターにはビーストの攻撃を食らい、被弾して戦線を離脱するライデンとラファーガを映し出していた。ヒッサーも必死なのだ。
 「まあ持って・・・三十分かな。しかし、私もこのまま帰っては、ちと寂しい。上の皆様に手土産ぐらい持って行った方が好感触かもしれん。」
 ナクはいたって冷静に考えていた。すると、モニターには彼の見覚えの有る機体が映った。
 「三号機か・・・」
 ディクセンだ。ナカトが無理矢理持ち出した、ディクセン三号機がそこに映っていた。
 「ディクセンが向かってるのは・・・F−3ブロックか・・・。丁度いい手土産だ。」
 ナクはニヤリと口元を緩ませて、通信機を取った。
 「私だ。F−3ブロックにTDFの新型機が向かっている。Z−ファイブを・・・」
 ナクは言葉を続けた。
 「そうだ。ヒッサー将軍の許可は得ている。F−3ブロックにて、新型機を・・・・」
 ナクは口調はそのままだが、表情が緩んでいる事に気付いていなかった。
 「捕獲しろ。」


 「てりゃあ!」
 ナカトは何機めかのビーストを切り裂いた。
 「ふう・・・中枢は何処だ?」
 ナカトがディクセンを進ませようとした時、前方から強い機体反応が出た。
 「また新手か!!」
 ライフルを構え、備えるディクセン。そして目の前に五つの機体が姿を現した。
 「こいつ等は!?」
 ナカトは驚愕した。五機のうち一機が赤く塗られていたからだ。
 「ジャークか!!」
 だが、ナカトの予想は裏切られた。その機体は確かにザッキュンだが、何か今まで感じたことのない雰囲気に包まれていた。
 赤いザッキュンが他の四機より少し前に出た。そして・・・
 「アカザッキュン!!」
 続いて!
 「アオザッキュン!」
 ギュフーではない。明かに青いザッキュンだ。
 「キザッキュン!」
 「モモザッキュン!」
 「ミドザッキュン!」
 五機のザッキュンは右手を開いて、一斉に名乗った。
 「五体揃って!」
 
『ゴザッキュン!!』
ちゃ〜ちゃちゃちゃ〜ちゃちゃん♪
 ポーズを決める五体のザッキュン。懐かしげなBGMが良く似合う。
 五体の見栄に圧倒されてか、一瞬ディクセンが後ずさる。その瞬間をゴザッキュンは見逃さない。
 「モモ!あれをやるぞ!!」
 赤いザッキュンが叫ぶ。その声はジャークではなかった。
 「OKアカ!いいわね、いくわよ!!」
 モモザッキュンがドッジボール型の球体を取りだした。
 「ミド!」
 モモザッキュンがボールをミドザッキュンに投げる。
 「オーライ!キ!!」
 ミドザッキュンが投げられたボールをキザッキュンに向けてうち返す。
 「まかせんしゃい!アオ!」
 キザッキュンがヘディングで、アオザッキュンに向かってボールを放つ。
 「オッケイ!」
 アオザッキュンがボールを受け止め、アカザッキュンに向けて言う。
 「アカ!エンディグ・トライだ。」
 「OK!!」
 アカザッキュンが右手でサムズアップ。
 そして、バレーようにアオがボールを高く飛ばす。アカザッキュンがバレー選手のように飛びあがり、右腕を大きく後ろへ反らす。
 「エンド・ボール!!」
 アカザッキュンの強烈なスパイク!ザッキュン五体分のエネルギーを封じ込めたボールが、ディクセンに迫る!
 「うわああああ!!」
 あまりの迫力と恐怖により、ナカトはディクセンに回避行動を取らす事が出来なかった。
ズガアアアアン!!!───
 強烈なアタックを顔面に受けたディクセンは、そのまま前のめりに突っ伏し、動く事は無かった。
 「う、動かない・・・」
 かろうじて生きていたサブモニターには、こちらに迫るゴザッキュンの様子を映し出していた。
 「くっ!」
 ナカトは本日二回目の非常レバーを引いた。爆発ボルトに点火しハッチが吹き飛ぶ。
 「うっ・・・くそっ!」
 幸いディクセンの腹部と地面からの距離が空いていたので、ナカトはすぐにディクセンを捨てた。
 「ちくしょぉぉ!!」
 叫びながらナカトは逃げた。必死に逃げた。だが、一向に敵が追ってくる気配は無い。恐る恐る振りかえると、ゴザッキュンはナカトの捨てたディクセンを抱え上げ、そのまま去っていった。
 「俺の負けだ・・・・」
 ナカトは初めて『完全な敗北』を感じた。
 「!!ナカト少尉!無事か。」
 ガウ○ーク形態・・・・もとい、スピナー形態のラファーガがナカトに近づいてきた。コクピットからサイモンが顔を覗かせる。
 「少佐・・・・」
 「とにかく乗れ!ここは危険だ。」
 ナカトはラファーガのコクピットの後部にある僅かな隙間に体を押し込んだ。
 「ディクセンはどうした?撃墜されたのか。」
 ナカトは表情を曇らせて振り絞るようにして声をだした。
 「行動不能にされた後・・・敵機に捕獲されました・・・」
 「自爆装置は?作動させなかったのか?」
敵に自機を捕獲された場合は、機密保持の為、自爆させるのが定説だ。ディクセンのような最新型、しかも対ゴルディバス用に開発された物ならなおさらだ。
 「三号機の自爆装置の回路は・・・繋がって無いんです・・・」
 ナカトの言葉はサイモンを驚愕させた。
 「三号機!?お前、予備機を無断で持ち出したのか!」
 「・・・・」
 ナカトは答えられなかった。
 「とにかく、今は作戦行動中だ。その事は後で考えよう。」
 サイモンはラファーガを発進させた。


 「ほれ、終わったぞ。」
 バルタザールの工房では整備を終えた三機が、今まで以上に輝いていた。
 「洗ってもくださったんですか!ありがとうございます。わあ〜ピカピカ。」
 香田奈は笑顔で三機を見上げていた。三機はまるでWAXがけされた車のように綺麗に輝いていた。
 「お前さんの赤いの、足直しといたぞ。」
 「サンキュー!爺さん。」
 バルトが笑顔で喜んでいた。
 「それから、黒いのと赤いのはエンジンを交換してやったわい。だいぶ無茶しとったようじゃからな、エンジンがへばっておったわい。」
 「ありがとう。」
 フェイが頭を下げる。
 「お嬢さん。これを弟に飲ましてやれ。少しは、気分が落ち着くはず。」
 バルタザールが液体の薬が入った小瓶を香田奈に手渡す。
 「何ですか?これは。」
 「ガイストソル。この大陸では良く出まわっている精神安定剤じゃ。」
 香田奈は頭を下げた。
 「ありがとうございます!何から何まで・・・」
 そこでバルタザールは背を向けた。
 「さあ、行け。もう用は無いはずじゃ。カラミティにやられんようにな。」
 「カラミティ?」
 香田奈が尋ねる暇も与えず、バルタザールは住居に戻ってしまった。

 「変な爺さんだったな。」
 「ああ・・・」
 「でもいい人じゃない。さあ行こう!」
 四人はそれぞれの機体に乗り込み、開いている筈の防砂壁へと向かった。
 「そうだ!しょうちゃん、あのお爺さんがお薬をくれたよ。飲んでごらん、落ち着くって。」
だが、暗闇に戻ったせいでか、将輝はまた震え出した。差し出された薬を飲もうともしない。
 「むっ!」
 何度言っても聞こうとしない将輝に香田奈はムスッとした。
 「こうなったら・・・」
 香田奈はR−ガーダーを自動操縦に切りかえると、ヘルメットを取り、将輝の襟首を掴んだ。
 「しょうちゃん、コッチ向いて。」
 「・・・・・」
 力無く振り向く将輝。その瞬間!香田奈は将輝の後頭部を掴み、自分の顔へ引き寄せた。
 将輝のヘルメットを取ると、香田奈は小瓶の薬を自分の口に含んだ。次の瞬間!
 「!!!」
 将輝が『実の姉』に唇を奪われるのは、これで二度目だった。
 口伝いに薬が将輝に流し込まれる。唇を合わせたまま飲み干す将輝。
 「ん〜!!ん〜!!」
 唇が合わさった将輝は離れようともがく。だが香田奈は『しっかりと!』将輝の頭を押さえていた。完全に飲み干すまで離す気は無い。
 そして飲み干したのを確認してから、ようやく唇を離す香田奈。
 これが、恋人同士なら絵になっていただろう。だが、残念ながら、二人は恋人でもなければ夫婦でもない。単なる『姉弟』である。これが『血が繋がっていない』というなら、まだ絵にはなる。だが、二人は紛れも無く『実の姉弟』だ。
 「わあああ!!二回目だぁ〜!!ニ回もねえちゃんに〜!!」
 暗所恐怖症も何のその、将輝はすっかり取り乱してはいるが、元気になっていた。
 「凄い、効果てきめん。」
 香田奈は感心していた。ここまで効果があるとは・・・
 「違うわ〜!」
 後部座席から将輝が身を乗り出して詰め寄った。
 「何考えてんだよ!ねえちゃんは〜!!」
 香田奈の眼前に将輝が顔を突き出す。
 「何考えてるって・・・こうゆう事。」
ちゅっ───
 今一度、軽く唇を合わせる二人。
 「うわああああ!!!」
 将輝の取り乱し度・・・・40%UP。

 「何騒いでるんだ、あの二人?」
 「さあ?」
 ヴェルトールとブリガンディアが不思議そうにR−ガーダーを見つめていた。
 約束通り、防砂壁は開いていた。三機はその先にある斜坑エレベーターに乗った。
 「やれやれ、やっとここから出られるか。」
 バルトが呟いた。
 「私シャワーが浴びたい。もー汗でべとべと。」
 「同感だな。先生のポンポコ風呂に入りたいや。」
 「なんだそりゃ?」
 他愛の無い会話を交わしていると、エレベーターが止まった。
 そこで彼等はとんでもない物を見た。
 「これは!?」
 フェイは思わず口に出た。彼らの目の前にあったのはおびただしい数のギアやビーストの残骸だった。
 「何だよ・・・これ・・・」
 将輝が呟いた。
 「アイツの仕業みたいだな・・・」
 フェイが指差した。そこにはR−ガーダーとほぼ同じ大きさの白い重量級ギアがこちらに向かって歩いて来た。
 「こいつがここの番人か!」
 「もしかして、これが『カラミティ』?」
 「大方、そうだろうよ。来たぞ!!」
 カラミティが殴りかかってきた。とっさに避けるヴェルトール。
 「パワーはありそうだが、動きが鈍いぜ!」
 ブリガンディアが鞭を放つ。ギュフーのように電撃を与える事は出来ないが、高い攻撃力を持った武器だ。
 「それそれ!」
 次々と鞭を振るう。ブリガンディアは足の裏のホバーで軽く動きながらカラミティを翻弄する。
 「俺だって!」
 ヴェルトールがブリガンディアに翻弄されるカラミティに、掌打を見舞う。
連続掌打がカラミティを襲う。だが、装甲が厚いのか大したダメージは無い。
 「俺もいくぜ!!」
 すっかり元気を取り戻した将輝が叫んだ。R−ガーダーのパンチをカラミティに見舞う。
 「パワー勝負なら負けない!」
 大きく振りかぶり、パンチを次々とぶち当てる。さすがのカラミティも同じ重量級相手では分が悪いようだ。
 将輝達は気付いていなかったが、ほぼ同じ大きさのカラミティとR−ガーダーで体躯も近いが、決定的な差があった。それは重量。R−ガーダーの重量はカラミティの三倍以上あるのだ。
 真正面からぶつかれば、同じ大きさでも重たいR−ガーダーに分がある。しかも完全な人型に近いカラミティに比べ、R−ガーダーの体型はどちらかと言うと、ゴリラに近い。格闘戦においてキックには不向きな体型だが、安定性とパンチ力にかけては他のロボットの群を抜く。
 「いけるぜ!」
 将輝は勝利を確信した。だが、何故ほぼ同じ大きさのロボットなのにここまで重量の差があるのか、将輝は次の瞬間思い知らされた。
 何発目かのパンチを繰り出そうとした時、自分の正面からカラミティが消えた。
 「う、浮いた!」
 カラミティは飛んだ!そう飛んだのだ。基本的に高性能なギアは飛行が可能。だが、こんな重たげな物体が宙に浮くとは思いもしなかった。
 「やばい!」
 カラミティの背中の一部が開いた。そこには小型ミサイルがビッシリと詰まっていた。
 無数のミサイルが三機を襲う。どの機体も対空火器は全く無い。あったとしても、このミサイル群には全くの無力だ。
 「うわああ!!」
 「ぐわあ!」
 フェイとバルトが悲鳴を上げた。何とかしのいだものの、装甲の薄いヴェルトールとブリガンディアはボロボロだ。R−ガーダーも無事ではない。
ゴオオオ───
 轟音を上げ着地したカラミティが右腕を上げた。腕に何か武器でもあるのか?と、フェイとバルトは思った。だが、将輝と香田奈には、その動作に見覚えがあった。
 「似てるぞ・・・キカイオーと・・・まさか!」
 カラミティの取った動作が将輝にはキカイオーとダブって見えた。そして、それは起きた!
 轟音を上げ、カラミティの右腕が飛んだ。それはまさしく、キカイオーの武器『ロケットブロー』と同じ物だった。
 「ぐわああ!」
 右腕はブリガンディアに炸裂した。幸い致命傷は免れたものの、悲劇はそれで終わりではなかった。
 「何!?」
 飛ばした右腕がブリガンディアの足を掴んだのだ。そして掴んだまま本体へと戻る。
 「くそっ!離しやがれ!」
 言葉通りとなった。カラミティは掴んだブリガンディアをヴェルトールへ投げつけたのだ。
 「うわああ!」
 「わああ!」
 二人の悲鳴が響く。
 「くそっ!このままじゃ・・・何か・・何か・・・コイツを倒せる方法は・・・」
 将輝は頭をよぎらせた。すると、数週間前、リュウセイとライに教えてもらった事を思い出していた。

回想・・・・・
 「T−LINKナックル?」
 将輝はリュウセイに聞き返した。
 「ああ、俺の愛機だったR−1の必殺技さ!」
 「どんな技?」
 リュウセイは右の拳を握り締めて言った。
 「念動フィールドは知ってるな?あれをだな、拳に集中させて、ブン殴るのさ!」
 「それだけ?」
 そこへライが割り込んだ。
 「だが、きちんと念を拳に込めて放たないと効果は無い。へたをするとT−LINKシステムからの逆流で失神しかねない。」
 「中途半端はダメって事か・・・」
 「そうだ。だが、モノにすればいくらでも応用は効くし、何より強力な武器となる。」
回想終了・・・・

 「T−LINKナックルだ・・・それしかコイツに勝つ方法は無い!」
 将輝はR−ガーダーに今一度身構えさせた。
 「ねえちゃん!T−LINKシステム発動だ!リュウセイ少尉に教えてもらったT−LINKナックルを打つ!」
 「出来るの?」
 「それしか方法は無い。」
 将輝の言葉に香田奈は微笑した。いつのまにか頼もしさを感じさせるような言葉が、将輝の口から出るとは思っていなかったからだ。
 「大きくなったね・・・・。よ〜し!システム発動!いつでも良いわよ!」
 将輝は頷き、R−ガーダーを突進させた。
 
「ティーリンクッ!ナァークルッ!!」
 
緑色に包まれた右の拳が、カラミティに炸裂する!だが!
 「なっ!通じない・・・」
 R−ガーダーの拳はカラミティの胸部装甲を打ち破ったものの、そこまでだった。
 「何で・・・どうして・・・」
 「いけない。念動効率25%。システム完全稼動には念動力が全然足りない。」
 「そんな・・・」
 泣きそうな将輝をよそに、カラミティが動き出した。そして『これがパンチだっ!』と言わんばかりのパンチがR−ガーダーを襲う。
 「わあああ!!」
 R−ガーダーは鍾乳洞の壁に叩きつけられた。
 「うう・・・大丈夫?しょうちゃん。」
 だが、返事は無い。
 「しょうちゃん、しょうちゃん!!」
 壁に叩きつけられた衝撃からか、システムの逆流かは知らないが、将輝は気を失っていた。
ぷちんっ───
 香田奈の頭から何かが切れた。いままで優しく美しい顔が、みるみる怒りに満ちた表情へと変わって行く。
 「許さない・・・・」
 R−ガーダーが動き出した。良く見れば今一度右の拳に緑色の光が宿ってた。
 「よくも・・・しょうちゃんを・・・・大切な弟を・・・」
 髪で隠れて目元は見えないが、いつもの香田奈とは全然雰囲気が違っていた。
 「わたしの・・・愛する・・・家族を・・・・よくも・・・」
 カラミティがミサイルを放つ。だが、構わず前進するR−ガーダー。緑色の光は右腕全体に・・・いや、左腕にも同じように光が宿っていた。
 「ぜったい!ゆるさなぁーーーいっ!!!」
 R−ガーダーは右腕を真横に伸ばし、カラミティへ突進する!
 「ひっさぁぁぁつっ!T−LINKっ!」
 右腕が横に伸びたままカラミティに迫る!
 
「ラリアートッォォォ!!!」
 豪快なラリアートがカラミティの首筋に炸裂する。
 「もういっちょ!!」
 左腕からもラリアートが放たれる!
ズガアアアン!───
 轟音を上げ、大爆発するカラミティ。
 「ふんっ!」
 R−ガーダーは両腕を前で合わせるボディービルダーのようなポーズを取った・・・・



 次回予告


 強敵カラミティを撃破したR−ガーダー。やっとの事で地上へ生還だ。だが、そこで待っていたのは、巨大潜砂艦「ユグドラシル」。はたしてその正体は!?
 ヒッサー将軍の目を盗んで、バグ=ナクによって捕獲されたディクセン三号機の運命は?
 そして、戦いを拒むフェイにバルトの心の声は届くのか?!
 
 次回、サイバーロボット大戦 第十八話『海賊アジト、戦う理由・死ぬ理由』に絶対読んでくれ!
 次回も男の友情にすげえぜ!!  『俺とお前は・・・マブダァーチ!!』



 

戻る