序章


 統合暦190年代・・・・・・
 世界は混迷していた・・・・・・
 度重なる、世界規模の戦乱・・・
 連邦政府による外圧が原因による宇宙移民者からの自治権要求・・・・
 それにともない地球居住者と宇宙移民者による衝突が生み出した戦争・・・・
 そして外宇宙からの他惑星知的生命体からの攻撃・・・
  幾つかの戦いを経ても人類は・・・・特に地球連邦政府は、何の教訓も得なかった。
 度重なる戦乱を重ねても人類には進歩という行為を行わなかった・・・・・
 そしてそれを正す者も現れなかった・・・・・

 統合暦197年・・・・・
 ついに恐れていた事態は起こった・・・・
 連邦政府の瓦解・・・・・
 それは当然の結果だった。腐敗しきった連邦に現在の地球圏をまとめる事など出来うるはずなど無かったのだから・・・・
 自分の保身しか考えていなかった連邦政府の高官達は、すでに動きつづける時代に着いてくる事などできなかったのだ・・・・・
 
 こうして地球圏は、連邦政府結束以前の時代に逆戻りとなった・・・・
 強力な力を持つ者が、弱者を支配する時代へと・・・
 世界の各国同士が、覇権を競って殺し合う時代へと・・・・
 連邦というしがらみから放たれた国々や企業・・・・軍事組織、宇宙居住者達・・・・
 誰がこの地球圏を連邦に代わって支配するかを競うために・・・・

 統合暦199年・・・・
 世界は戦乱を極めていた・・・・
 そして危機を迎えていた・・・・・
 覇権を競い合う勢力の戦いが激しさを増していたからだ・・・

 連邦時代は一企業に過ぎなかったが、連邦瓦解直後の混乱期を利用し私設軍を駆使し、月及び周辺コロニー群そして旧豪州近辺を制圧した、企業国家『DN社』。

 旧北アメリカ周辺を拠点とし、帝国政治を復活させ、古くからの持ち前の軍事力と数々の先史文明の遺産を保有する大国『キスレブ』

 同じく旧南アメリカ周辺を拠点とし、王政をしき、同じような先史文明の遺産を保有しキスレブと競いつづけている国家『アヴェ』。
 
 連邦時代、宇宙で選民思想の強かったコロニー群の一派であったが、連邦崩壊と同じに行動を開始、いまや宇宙最強勢力となった『ソラリス』。

 その宇宙で暗躍を続ける宇宙的犯罪集団、『SF虎巣喪組』。

 これら強力な勢力が地球圏の覇権を賭け、人間同士争いを続けている中に、第三者の手が入る・・・・。
 度重なる戦乱の好機とし、外宇宙からの知的生命体・・・異星人の襲来・・・・。
 地球を狙う悪の侵略者『宇宙悪魔帝国』そして謎の別次元からの襲来者『ゴルディバス』。
 彼等は待っていたのだ・・・・自分たちに都合の良い時を・・・

 これら混乱と戦乱の巻き起こる中で、地球を守るべく生み出された組織『TDF(地球防衛軍)』は連邦崩壊と共にその力を失い、もはや形だけの存在と化していた。そしてその戦力も僅かに極東方面に残されているだけだった。

 こんな絶望に満たされた世界に、一筋の光明が差す事に人々は気が付いていない・・・・
 奇跡的に戦乱から逃れている地域があった・・・・それは極東、日本。
 この小さな島国のTDF極東本部、第七格納庫に眠る鉄の巨人が目覚める事から始まる・・・・
 地球を守る為に・・・・・国家や人種、宗教、文化の垣根を越えて、この地球圏全ての生きとし生けるもの全てを救う為に・・・・
 


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