「シルバーバーチの霊訓」より
死ぬことは悲劇ではありません。今日のような地上世界に生き続けねばならないことこそ悲劇です。
利己主義と貪欲と強欲の雑草で、足の踏み場もなくなっている神の庭に生き続けることこそ悲劇と言うべきです。
“死ぬ”ということは、物的身体の檻(おり)の中に閉じ込められていた霊が自由を獲得することです。
苦しみから解放され、真の自我に目覚めることが悲劇でしょうか。
豪華けんらんな色彩の世界を目の当たりにし、地上の、いかなる楽器によっても表現することの出来ない、妙なる音楽を聴くことが悲劇なのでしょうか。
地上で存分な創作活動が出来なかった天才が、その潜在する才能を発揮する機会を得るのが悲劇なのでしょうか。
あなたは、それを悲劇と呼ぶのでしょうか。
利己主義もなく貪欲もない世界、魂の成長を妨げる金銭欲もない世界に生きること、それが悲劇なのでしょうか。
一切の苦痛から開放された身体に宿り、一瞬の間に地上世界をひとめぐり出来、しかも霊的生活の醍醐味を味わえるようになることを、あなたは悲劇と呼ぶのでしょうか。