先生も大変・・・・?


 



   学校の先生。

   いつも授業では私たちにやさしく接してくれて、居眠りなんかしてたら起こしてくれる面倒見のいい先生。

   言うことを聞く良い子ばかりではないけど一人一人を看てくれる先生。

   でも先生だって人間。社会で仕事をしているんです。

   愚痴の一つだって言うんですよ。私たちと同じ。

   これから紹介することは、たらちが「先生も大変なんだなぁ」と思うと同時に、「学校も、必ずしも安全とは言い切れないな」


   
   身をもって感じたことです。
















   高校2年の春。学校の図書館にて。
























   先生たちによる愚痴大会勃発 in 図書館。





  ・・・・え?


   なんで学校の図書館でなの?!


   生徒が来たらどうするの?!


   

   私ここにいるんだよ?!(最重要)




   図書館で「友達との待ち合わせの時間までひまつぶししよう」と軽い気持ちで行ったことを

  思いっきり後悔しました。




   偶然にも春休みで生徒は部活で来ているくらいなので、図書館には友達との待ち合わせの為に部活を抜けた

   私しかいない。その私の存在は、図書館の奥の方で本を読んでいたからはっきりいって忘れられてる。

   先生の頭の中では図書館には私たちだけという意識しかない。



    今は春休み
   
       ↓

    生徒はいない

       ↓

    図書館には先生たちだけ

       ↓

    愚痴大会 




   気持ちは分るけど本気で勘弁してほしかったです。しかも愚痴ってる内容は


   「校長先生はなんにもわかってない!」


   ですよ。

   学校といえども先生にとっては職場。校長先生はボス(社長)なわけです。




   会社で社長の悪口言うのやめて下さい部長!
    (学校)    (校長)                                    (先生)



   社員がおびえてますから!  
     (生徒)




   
   この時の私なら

   
   「大人のお話するからあっち行ってなさい?」って言われたら


   迷わず「うん!」って言えたぞ!



   

    私にはどうすることもできず、ただこの愚痴大会が終わるのを待つのみでした。

    でもいつまでも図書館の奥でじっとしているわけにもいかないので私の存在に気付いてもらおうか?と思ったけど




    K先生「本当に校長はなにを考えているんでしょうかねぇ!」
   
   T先生「現場の教師のことなんかわからないですよ校長は」

   M先生「本当にどうにかしてほしいですねぇ」















こんな会話してるのに私が出て行ったら?


生きて図書館から出る自信ないです(泣



  絶対引き止められて「今の話聞いてた?」と黒い笑顔で質問され、

  全身ガタガタ震えながら「き・・・・聞いてないっす!!(助けて!)と否定しても信じてもらえずこのことをばらさない

  と誓わされ、

  新学期から健全な学校生活を送れなくなる可能性

  あの事バラしてないよね?」というささやきで全てを分かりあえる関係になる可能性






  そ、それだけは避けなければ!


  なんとかしてこのドロドロした空間から抜け出さないといけません。それも自然に。

  でも自然になんてとてもじゃないけど無理そうです。だって今まで生徒はいないと思われていたのにいきなり私が図書館の奥から出てきたら

  不自然にもほどがあります。



  女子トイレから男子が出てくるのと同じです。


  どうごまかしても自然には見えません。


  うかつに変な行動を取るのは文字どおり命取りです。


  物音もたてることはできません。せきもくしゃみもできません!


  あぁなんか心臓バクバクいってます手に汗もにじんできた!


  なんなのこのおかしな修羅場は?!


  ここはほんとうに学校の図書館か?!


  のんびり先生たちの愚痴を聞いている場合じゃありません。

  いかにこの状況を把握しどうやったら生き残れるかを真剣に考えるべきです。
 

  しかしどんなに考えてもいい方法は浮かんできません。だって身動きとれないし。

  私に残された救いの道はただ一つ!誰かが図書館に入ってきた時にどさくさにまぎれて逃げること!












  だれでもいいから図書館に来い!
  





  一人で・・・一人でいいんだ!

  


  誰か愚痴ってる先生たちの気をほんの一瞬そらしてくれ!




   その間に私は逃げるから!




  春休みだから人がくる可能性は限りなく0に近いのだけれど、奇跡を願わないわけにはいきません。

  時計を見ると待ち合わせの時間まであと20分しかない。



  お願いだから誰か来て!






  私にもう一度生きるチャンスを!


  



   もうだめなのかと思われたその時!絶望に打ちひしがれる私に一筋のが!















   ガラッ ←(図書館のドアが開いた音)





  「あのー先生。図書館のパソコン使っていいですか」

















  待ってたわ勇者様!!






  一体誰が入ってきたのかはわかりませんがこれが最初で最後のチャンスだと思われます。

  長時間すさまじい恐怖にさらされ、動くことができなかったため足がすくんでしまっていますが行動するなら今しかありません!

  私は勇気をふりしぼって一歩を踏み出しました。






  明るい未来への一歩を。



  決死の思いで一歩を踏み出した後の私の行動は素早いものでした。

  図書館の奥から中央のテーブルがある場所まで一気に歩き、カウンターの前を通りすぎ、

  最後にやっと愚痴るのをやめた先生たちの前を小走りで駆け抜けたのでした。

  でも脱出をする前に、誰が偶然にも私を救ってくれたのか気になってパソコンが置いてある方を見てみると、なんとそこには


  将棋部の男子が!


  ありがとう!ありがとう将棋部!


  あなたは私の命の恩人だよ。


  いつも図書館のパソコンで将棋ゲームを一人でめっちゃ真剣にしてるから近づきにくかったけどもう気にしないからね!

  「将棋部って春休みに活動してんの?!」とか思ったけどその疑問も捨てるからね!




  感謝してるよ?本当に!


  とにかく無事脱出。









  廊下にでると外はとってもいい天気。

  すこし雨が降ったようで雲の切れ間から太陽が顔をのぞかせ、光が降りそそいでいました。

  もう待ち合わせの時間なので靴を履いて自転車置き場へ。

  雨上がりの春のやさしい陽光が、私の疲れきった心と体を包み込んでくれます。






  「終わったんだな・・・」


  


  心に響いてくるのはこの言葉のみ。

  一体なにをしていたのかはわかりませんが妙な達成感でいっぱいの私。


  






  ねぇ・・・・・・









  誰か教えてください


















  人はこうやって成長していくものなんですか?






  いろんな苦労を経験して?


  さまざまな障害を乗り越えて?



  今回経験したことが乗り越えなきゃいけないレベル1とかだったら、


  レベル20あたりでゲームオーバーです私。

  


  どこまで生きていけるのかわかりませんが早死にしたくないので生にしがみついていこうと思います。


  なんどもなんども人生をリセットしながら。


  







  ・・・この世の中はたくさんの犯罪や危険がひそみ、いつ私たちはその被害に遭うかわかりません。

  でも被害を最小限にくい止めるために、よい子のみんなが危ないめにあわないためにここで少し危ない場所の確認をしたいと思います。



  工事現場   (資材や運搬車があって危険だからね!)

  薄暗く人がいない場所   (なにかあっても気付いてもらえないから行っちゃだめだよ。知らない人と一緒になるのも絶対だめ!


   
  生徒のいない学校の図書館   (先生たちの憩いの場だからね)








  
  みなさん。思いがけずハプニングに遭遇しても強く生きていきましょう。