鯛とカワハギを両手にご機嫌な私

別にリターンマッチというわけではないのだが、昨年とおなじくらいの季節に再びこの地を訪れることになった。

5月4日、5日にかけてである。

山陽自動車道那珂インターを降りて柳井市を通り抜け、大畠港に着く。

向かいに大島という大きな島がある。大島には橋が架かっており、陸続きとなっている。

船宿は海月という。変わった名前だ。この宿も昨年と同じだ。近くの堤防にはぱらぱらと釣り人がいる。

児島当たりの釣り人口とは比較にならない位の少なさだ。

翌朝は釣り日和としては申し分のない天気。前回は沖にでる頃からすでにどんよりとしていて肌寒かった。

ひとしきり船を走らせて釣り場に着く。先着の船もいるが一艘だけ。早速さびきの仕掛けをつけて海におろす。

なれないせいか,糸をもつらせたり,せっかく下ろしても底に着くか着かないかでおもりを海底にひっかけてしまう。

幸先の悪い釣りとなる。それでも何度か繰り返している内に要領も良くなり底もうまくつかめるようになる。

N君が釣り糸を下ろすとすぐに大きなアジを釣り上げる。魚屋の店頭では滅多に目にすることのないような大物だ。

とたんに船内が色めき立つ。そうしている内にGさんにもあたりがあった。釣り糸を巻き上げてみると針が切れていた。

よほどの大物だったのだろうか、あるいは引き上げるタイミングが悪かったのか。

それからはさっぱりあたりもなく意気が上がらなかった。しばらくして私の持っている竿が急に重くなった。

リールがうまく巻き取れない。これは大物か。海底まで約50m水の抵抗だけでも相当なものだ。

魚がかかっていなくても水の抵抗とあみ籠の重さとで巻き取りには時間がかかる。やっと水面近くまで巻き上げてみると

海面下でピンクがかった魚が泳いでいる。船頭さんが網ですくい上げてくれる。見事な鯛だ。本来この辺りは

鯛の有名な所。さして珍しくもない大きさのようだが、私にとってはやはり大物だ。その後もう一度あたりがあって

今度はまるまると肥え太ったカワハギだ。N君が網ですくい上げてくれる。大物といえばGさんが釣ったメバル、

船頭さんが釣ったもう一匹の鯛だけだった。

50m位離れた所の船では大物のアジを次々につり上げている。指をくわえて見ているだけだ。何かが違うのだろう。

N君がつり上げた所は丁度アジの群の真上だったのではないだろうか。表面では分からないが、海水はどんどん

流れて変化している。タイミング良く真上に船を持っていくことはむずかしい。

こうして場所を何回も変えてやってみるが、とうとうアジは釣れなかった。昼近くになり、このままでは手ぶらで帰ることになる。

場所を変えてメバルやギザミを釣ることにする。ここも以前来た時と同じ場所だ。前回ほどのあたりがない。

私ひとりが休みなく釣り上げていた。糸を下ろすとまなしに手元に魚信がある。心地よい魚信だ。

糸を巻き上げると必ず一匹か二匹かかっている。短い時間だったので、心残りのまま港へ引き返す時間となってしまった。

全体としての釣果は今ひとつと言うところであったが、私にとっては大物が二匹、その他にもメバルやギザミが順調に

連れて満足のゆく釣りであった。ましてや5月4日は私の誕生日でもあり、よりよい誕生祝いとなった。

岸に上がって記念撮影、右は釣り船の琴潮丸

船頭さんの心ずくしのイカを土産に貰って帰途につく。この日は暑いぐらいの上天気だった。

海を眺めながら釣り糸を垂れていると、いつしか深い眠りに引き込まれそうになってくる。

ビールを飲み、大きなにぎりめしをほうばりながらの釣りは楽しい。気の合う仲間との船宿での歓談も楽しい。

釣れても釣れなくても、それはそれでいい。そんな楽しい釣り旅行だった。

港に帰り漁師さん達に聞くとまだ海水の温度が低いとのこと。本格的にはこれからということになるのだろうか。

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