リゾートマンションと「とっとり花回廊」の旅

花卯木九十九折りなる峠越へ

大山の裾野は棚田山法師

    

とっとり花回廊メインストリートにて

そして、雄大な大山の全景

 2004年5月31日、6月1日と二日間、蒜山や大山方面へドライブした。私の母と家内の母二人を同行

しての旅だった。旅行を思いついたのは、知り合いの会社が持っているリゾートマンションを貸してくれる

ことがきっかけだった。

 このマンションは大山の麓にあり大山ロイヤルホテルに隣接していた。経営はこのホテルが行っている。

又、周辺は大規模な別荘の開発が行われ、既に多くの別荘が建っていた。そうとう以前から開発された

ところらしく、中には手入れが悪く壊れかけたような建物もあった。また、多くの建物が頻繁に利用されて

いるようには見えなかった。これらはバブル絶頂期に建てられ、その後利用されなくなったのではない

だろうか。また、売れ残った土地も少なくなかった。確か、この一角には家内の友人が招待してくれた

別荘もあったはずである。

 さて、マンションの方は鉄筋コンクリート製の大きな建物だった。幾つ戸数があるのか分からないが、

建物の大きさからすればかなりな数はあるのではないだろうか。多くは会社や健保組合の保養所として

利用されているようだった。

 出発の5月31日は、あいにくの雨だった。総社インターチェンジ付近から土砂降りになった。出発前

の天気予報では前線が南下しているとのことだった。予報通りのお天気になってしまった。車のワイパー

を全速にしても追いつかないほどの激しく叩き付けるような雨だった。家内は怖がって引き返そうと言い

始めた。しかし、引き返しても同じような雨の中を走らなければならないのは必至だった。ともかく車の

スピードを落として少しでも前に進み集中豪雨から抜け出すしかなかった。

 対向車線を走ってくる車のライトがぼんやりとしか見えない。このような雨の中をどれくらい走った

だろうか。それでも高梁サービスエリア近くまで来たら集中豪雨地帯からは抜けられたようだった。

雨は相変わらず、時には激しく、時には穏やかに降り続いていた。しかし、降り止むことはなかった。

そして、落合サービスエリアに着いた時には小降りになっていた。ここでトイレ休憩をすることにした。

周辺は山法師が満開だった。

落合サービスエリアに咲いていた山法師

 ここを出て蒜山まで一気に車を走らせた。蒜山三座は雲の中だった。米子自動車道から一般道に

下り、蒜山休暇村に車を停め昼食にした。お客さんの姿はほとんど見かけなかった。レストランから

見ていると雲の切れ間から蒜山が見え始めた。ここからは下蒜山、中蒜山、上蒜山と蒜山三座を

見ることが出来た。空も心なしか少し明るくなってきた。畜産大学の牧場では刈り取られたロール状

の牧草が転がっていて、隣の囲いではジャージ牛が草を食べていた。

    

蒜山休暇村にて昼食、蒜山は御覧のように雲に隠れていた。

    

食事中、次第に雨は小止みになり蒜山三座がほんの少し見えてきた。

休暇村の近くにある畜産大学の建家、周辺は広い牧場になっている。

 私達は昼食を済ませ一息ついてここを出発した。ここからは大山の麓の道を通って行くことにした。

残念ながら大山も雲の中だった。国民休暇村鏡ヶ成を通り桝水に出た。ここから大山寺の方へは

いかず、溝口インターチェンジから米子自動車道に入った。そして米子インターチェンジから国道

431号線に入った。大山周辺の景色は車の中からしか見ることが出来なかった。桝水から溝口

インターチェンジまでは山法師の並木道だった。今が最高の見頃だった。

    

蒜山から大山へとぶな林の中を走った。(秋には美しい黄葉の林になる)

桝水から大山を見上げた写真。この日は気温も低く温度計の表示は摂氏12度だった。

 国道431号線に下りてから淀江町の寿城に立ち寄った。寿寿城は米子城をモデルにして建てた

というお城のような建物だった。この建物の中にお菓子工場があり、製造工程を見ることができる

ようになっていた。しかし、お客さんは製造工程を見るよりも試食やお土産を買う方が忙しかった。

ここは観光バスが必ず立ち寄る場所でもあった。

 建物の中に観光客が入って来るとお店の人が愛想良く迎えてくれる。そして、あれやこれやと

試食を勧めてくれる。試食だけでも十分すぎるほど多種多様にある。販売されているものの中には、

お菓子だけでなく酒の肴等もあって、お土産のデパートと言った感じであった。

 腕時計を見ると三時近くになっていた。大急ぎで境港に向かった。境港に向かう途中の弓ヶ浜

沿いの長い湾岸道路はたくさんの車が行き交っていた。対向車線の車が勢いよく道路に溜まった

水をかけて走り去っていく。こちらも負けてはおられないと勢いよく水をまき散らす。雨は相変わらず

降り続いていた。とうとう今日一日は雨の中のドライブだった。

 境港に着いたときは4時を少し回っていた。既に店仕舞を始めている店もあった。大急ぎで目当て

のものを買って引き返すことにした。どれもこれも生きの良さそうな魚だったが、買ったのは大きな

甘エビだった。確かに安い。家に帰る日であれば買って帰りたいような魚がたくさんあった。

    

境港の魚市場、色んな魚が並んでいた。その中の大きな甘エビを一盛買った。

 境港からUターンし元来た道を引き返した。途中、ジャスコに寄って夕食と翌朝の食料を仕入れた。

ここのジャスコも倉敷のイオンショッピングセンターに負けないような大きな建物だった。こうしてやっと

リゾートマンションにたどり着いた。前もって管理人さんに電話をしておいたので、すぐに受付が終わり

鍵を渡してくれた。

 マンションは畳の部屋6畳一間とキッチン兼リビングが一室、それに風呂とトイレがあった。共同浴場

は土曜日、日曜日だけとの事だった。また、平日は隣の大山ロイヤルホテルの浴場が利用できるとの

ことだった。この日は雨が降っていたのでマンションの風呂で我慢する事にした。

 リゾートマンションの特長は炊事場が付いていること、その代わり上げ膳据え膳と言うわけにはいか

ない。何もかも自分たちでしなければ、いつまで待っても食事は出てこない。年寄り二人にはくつろいで

貰いながら私達二人で買ってきたものを皿に並べ準備した。こうして少し遅くなったが夕食が始まった。

 外は雨音だけで大変静かだった。雨は止みそうもなかった。こうして大山山麓のリゾートマンションでの

一夜は更けていった。

    

リゾートマンションでの少し遅い夕食となった。

マンションは洒落た外観の建物だった。

 翌朝には雨は止んでいた。窓の外からはホトトギスや鶯の鳴き声が聞こえてきた。清々しいとまでは

いかなかったが、ともあれ雨が止んで一安心だった。朝食までの時間、周辺を歩いてみることにした。

マンションを出て別荘の建ち並ぶ山道を一周した。遅咲きの山つつじやあざみ等が道の脇に咲いて

いた。相変わらずホトトギスや鶯の声があちらこちらから聞こえていた。その中に混じって聞き慣れない

音がした。どうやらヤマゲラかキツツキの音のようだった。小刻みに木をつつく音が早朝の静かな山に

木霊していた。

 ほんの少しの散歩と思っていたのだが、思わぬ遠回りをしてしまった。予定していた時刻を大きく回って

いた。しかし、急ぐ旅でもなかった。朝食の準備をして朝食を済ませ、後かたづけをしていたら10時近く

になっていた。窓の外は次第に明るさを増し、昨日はまったく見えなかった大山が目の前に姿を現した。

窓の外は赤松林、春蝉が鳴いていた。今日は最高のお天気になりそうだった。

    

左からノアザミの花、ムラサキツメグサ、アレチノギク

    

左からヤマツツジ、タラノキ

    

左からクリの花、クマザサ

    

左からスイカズラ、別荘の庭先に植えられていたエゾギク

    

左から別荘地の道、別荘に一つ(きれいに手入れされていた)、珍しい赤花の山法師

  

左から赤花の山法師の全体、別荘地の麓にあった池、アレチノギク

    

左から大山ロイヤルホテルの全景、リゾートマンションの全景(きれいな松林に囲まれている)

    

リゾートマンションの周辺の松林(朝日に照らされた赤松の木肌が美しい)

準備が整った朝食

朝食のデザート(我が家の果樹畑で出来たビワ)

 ここから一気にとっとり花回廊に向かった。この周辺は開発が進み道路も良くなっていた。途中、展望台

があったので立ち寄った。ここからは大山が一望できた。途中マタタビなど珍しい植物にも出会う事が

出来た。大きく青空が広がって、その中にそびえ立つ大山が素晴らしかった。そして、カーナビとガイド板

を交互に見ながら花回廊入口へ着いた。さすがに平日なので駐車している車も少なく観光客も少なかった。

    

途中の展望台からの風景(この辺の道は整備されて便利になった)

山頂に立つ大山ロイヤルホテルの遠景

    

途中の道で見かけたマタタビの葉と実(葉が白いのは表だけで裏は緑)

調査中(マタタビと同じ場所に咲いていた花)

 入場券を買って中に入ると一団体が入ってきて急に賑やかになってきた。場内をフラワートレインが

回っていた。私達はとりあえずこれに乗ってみることにした。どの辺にどんな設備や見所があるか見て

おくのが目的だった。場内は春の花が終わり夏の花に植え替え中のようだった。それでも十分すぎる

ほどの花を楽しむことが出来た。場内一周後、元の入り口付近へ戻り、お袋のために車椅子を借りた。

そして今度は歩いて場内を回ってみることにした。園の中央にはフラワードームがあった。ガラス張りの

大きな温室だった。そしてその横に並ぶようにして大山が見えていた。素晴らしい眺めだった。フラワー

ドームからヨーロピアンガーデンに行き、ウインドフラワーの丘に行った。そこからジャングルドームへ

入り展望回廊へ出た。途中、百合の館に入り大山のジオラマや百合の花や香を楽しんだ。そして

展望回廊から周辺の木々を見下ろし、まるでジャングルの樹冠を歩いているような景観を楽しんだ。

展望回廊は確かによく考えられた設備だった。

    

園内の色んな場所から大山が見える。右はフラワードームと大山

        

フラワードームの表側と裏側にて(左の写真は私の母、家内の母、家内)

    

雄大な大山を背にして。

フラワードームの中は亜熱帯のようだった。

    

展望回廊から見下ろしたふるさとの古径(こみち)と名付けられたところ、フラワードームの中で咲いていたランの花

    

フラワードームの中(熱帯植物がたくさん植えられていた)、ヨーロピアンガーデンの全景

    

園内には色とりどりの花が咲いていた。そして、こんな動物に似たものも。

    

霧の庭園の全景(中央の丸いところから霧が出ていた)、園内を走っているフラワートレイン。

霧の庭園は夜も美しい(パンフレットから)

    

ジャングルドームの中で見つけたパッションフルーツのヘイジョワとジャングルドームの中。

    

ジャングルドームの中ではバナナの花が咲き、次々にバナナが大きくなっていた。

    

花が咲き始めたエゾスカシユリと百合の館に展示されていたトキソウ

    

「ゆりの館」は爽やかなユリの香りで満たされていた。

左から国内最大と言われている「サクユリ」と幻のユリと言われている「ウケユリ」

    

左から紅色が印象的な「ヒメユリ」と山野草である「シモツケソウ」

    

花の丘から眺めた雄大な大山と展望回廊

    

絵になる眺め(女性二人が大きな木下で休んでいた)

まるで密林の上に作られた樹冠の道のようだ。(パンフレットには地上30メートルの展望と書かれている)

    

展望回廊と間近に見える大山の雄姿、ホウの木の広い葉っぱが美しい。

 こうして少し遅くなったが入口のウエスタンゲート近くのレストランで昼食にした。昼食が済んだら

ショッピングだった。売店でお土産を買って帰り支度をした。

 昨日の土砂降りは嘘のように晴れ上がり、大山もずっと雲が懸かることなく美しい姿を見せていた。

そして平日だったこともあり、大勢の人に押されることもなくゆっくりと美しい花を楽しむことが出来た。

本当に良い一日だった。花回廊を早めに出たので明るい内に家に帰った。これぐらいの距離が

疲れなくて良い。今の車に買い換えて初めての遠出だった。

                                           2004年7月13日掲載

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