那岐山登山

途中の大神岩のところから眺めた麓の雄大な景色

 前日の天気予報では梅雨前線が近づき大陸からの寒気が流れ込んでいるということでした。従って、山陰から

中国山地山沿いにかけては雨模様ないし、にわか雨ということでした。しかし、このグループの那岐山登山は先の

計画時にも一度雨で流れており、今度こそはという思いで出かけました。

 一旦、倉敷駅近くに集合し、途中、合流予定者と岡山自動車道総社インター近くで待ち合わせる事にしました。

ここで合流者を含め3台の車に分乗し、一気に那岐山の麓まで走りました。

 山が近くなるに連れ、山頂付近が厚い雲に覆われていることが気になり始めました。麓の駐車場では霧のような

雨がほんの少し降っていました。しかし、大きく崩れる様子はなく、準備を整え山頂を目指しました。例によって

植物に詳しいU君が、あの白い葉っぱはマタタビだと説明してくれました。そういえば駐車場周辺のあちこちに、

この一風変わった葉っぱの木を見ることが出来ます。

駐車場や途中の道縁で見かけたマタタビの葉っぱ

 私達が車を置いた第一駐車場から他の2台が上がって行った第三駐車場まで少し離れていました。道の周辺は

鬱蒼たる杉や檜の森となっています。体験学習でしょうか小学生の一団が、虫取り網を持ってはしゃぎながら歩いて

いました。舗装道路の尽きるところに第三駐車場があり、先に行ったグループと合流をしました。

 コースはBコースとCコースに分かれていました。Cコースの方が歩きやすいとの事で、Cコースを選ぶことにしました。

しかし、本当にCコースの方が、なだらかな歩きやすい道であったのかどうかは定かではありませんでした。とにかく

急な坂道が延々と続きました。周辺の景色に変化はなく杉や檜の森が途切れることなく続いていました。

(後で聞いた話ではCコースの方が歩きやすいとの事でした)

 ところどころ森の切れ目があり、そこから、わずかばかりの日差しが差し込み薄い影を作っていました。通り抜けて

いく風が涼しく、大変心地良く感じました。足下には小さな草花が可愛い蕾をつけ花を開いていました。木イチゴが

黄色い実を付けていました。口に含むとわずかばかりな甘酸っぱさが舌をくすぐるようです。

   

左はヤマアジサイと右はよく熟れたキイチゴ

 足下はぬかるんで歩きにくく、道縁の落ち葉のところを選んで歩きました。歩き始めの頃には肌寒さを感じるような

気温でしたが、いつの間にか背中を汗がつたっていました。ずっと坂道なので息切れこそしませんでしたが、何度も

休憩しながらでなければ、とても一気には登れそうにありませんでした。

 途中、大神岩のところで大休止をしました。岩の向こう側には遙か眼下に雄大な景色が広がるのを眺めることが

出来ました。U君がササユリを見つけて教えてくれました。初めて見るササユリでした。可憐な花でした。那岐山系

には結構たくさんあるらしいのですが、今回はここで見かけたものだけでした。見上げればウツギやヤマボウシが

満開でした。

   

大神岩の小休止の時見かけたササユリとヤマボウシ

 一休みした後、再び山頂を目指しました。道は急な上に両脇の木々が覆い被さるように茂り、細くなっていました。

この当たりまで来ると、さすがに杉や檜はなく灌木が茂っているだけでした。山ツツジが赤い花を開いて目に鮮やか

でした。アザミも可愛い花を付けていました。灌木を抜けると急に前が開けて来ました。山頂は間近なようでした。

上から降りてきた人が避難小屋情報を聞かせてくれました。今は空いているとの事でした。

   

左はヤマブキショウマと右は小さくて可憐なタツナミソウ

 この頃から空はネズミ色となり霧雨が降り始めました。そして避難小屋に着いた頃には、本格的な霧雨になりま

した。横殴りの風雨が吹きさらしの小屋の中に遠慮なく入って来ます。どこにいても瞬く間に塗れてしまうような雨

です。合羽を持っているものは出して着始めました。気温が下がり背中の汗が急に冷やされ震えるような寒さでした。

 冷やしたビールが恨めしく思えるような寒さでした。濡れた床にビニールシートを敷いて、思い思いの方向に向いて

座り弁当を開きました。弁当を持って来ていない人達は、携帯コンロでみそ汁とご飯の準備を始めていました。

   

震えながらの慌ただしい食事と山小屋周辺の霧雨

 こうして吹きさらしの小屋の中で、あわただしい昼食が始まりました。出来上がったみそ汁がみんなに振る舞われ

ました。みそ汁の温もりが体にしみわたるようでした。昼食が終われば長居は無用でした。

   

山頂付近で見かけた花々、お天気が良かったらさぞかしきれいだったろう

 周辺は深い霧雨に閉じこめられ、全く視界ゼロの状態でした。私達は片づけを大急ぎで済ませ、記念写真を撮って

大急ぎで山頂を後にしました。帰り道は走るようにして一回の休みもなく一気に山を下りました。下になるにつれ、

あれほど寒かった寒さも幾分かは和らぎ、木々の間からは薄日さえも差し始めました。下山して元の登山口に

たどり着き、蛇渕滝を見物しました。小さな流れの滝でした。

後ろに蛇渕の滝が見えるのだが、光りが届かず残念

 そして荷物を整理して車上の人となりました。帰りは湯郷温泉に行き、疲れた体を湯でほぐし帰途に着きました。

温泉の心地よさに登山の疲れがとれました。運転をしてくれたSさんには悪いけれど、つい居眠りが付いてしまう

ような快い疲れでした。気心の優しい仲間達との登山、本当に楽しい一日でした。ありがとう。

見かけた草花

ヤマブキショウマ(白い穂)、タツナミソウ(紫の小さい花)、オオジシバリ、ヤマアジサイ、ミヤマカタバミ、キイチゴ、

ササユリ

                                               2002年8月1日掲載         

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