釣り紀行  その1

釣り人の迎えの船や日脚伸ぶ

釣りは人間の持っている狩猟本能を蘇らすのでしょうか。いったん釣り糸を垂れるとついつい夢中になってしまいます。

しばらく遠ざかっているとなんとなく億劫になってしまうのですが、一度行くと、今度は毎日でもという気持ちになってしまいます。

そして、ひとたび釣り場で糸をたれると昼飯の時間も惜しくなり、時間の経つのも忘れてのめり込んでしまいます。

そんな釣りですから、良い思い出も悪い思い出もたくさんあります。そんな思い出話を振り返りながら、

釣果とは別の観点から綴ってみたいと思います。

その1 サヨリ釣り サヨリは秋から冬、そして産卵期とシーズンの広い魚です。 このページに掲載
その2 ままかり釣り ままかりは岡山を代表する魚になってしまいました。 別ページに掲載
その3 児島周辺の釣り 魚島とまで言われた季節にも、魚の数がめっきり少なくなってしまいました。 別ページに掲載
その4 冬のかに釣り これほど簡単な釣りはありません。 別ページに掲載
その5 1999年冬釣り二題 昨年の冬は残念な結果に終わりました。 別ページに掲載
その6 山口のメバル釣り さすがに魚は多いと感じました。 別ページに掲載
その7 宇和島の大物釣り こんな事もたまにはあるのです。 別ページに掲載
その8 漁り火の中で あのシーンは今も鮮やかです。 別ページに掲載
その9 思い出を綴る 夏の暑い日差しの中、「魚取り」に熱中した日々。 別ページに掲載
その10 山口の釣りパート2 山口の釣りに再挑戦しました 別ページに掲載

その11瀬戸内底引き網漁 豊かなる海瀬戸内海も近年魚が少なくなってきました。 別ページに掲載
その12 山口の釣りパート3 釣果の少ない冬の雨が降る山口沖の瀬戸内海でした。 別ページに掲載
その13 いかなご 春告げ魚とも言われる「いかなご」の、あれこれを書いています。 別ページに掲載
その14 関アジを釣る ついに実現した「関アジ釣り」、その一部始終を掲載。 別ページに掲載
その15 海の変化 2001年の秋楽しみにしていたサヨリ釣りはさっぱりでした。瀬戸内海に大きな変化が? 別ページに掲載
その16 さより釣り2003 実に二年ぶりの釣りでした。昨年は色んな事があり一回もいけませんでした。その前の年はさよりが不漁の年でした。その分、今年は楽しみました。 別ページに掲載
その17 釣り船の思い出 小さなレジャーボートでの釣りには色んな思い出があります。狭い船倉で男三人が寒さに震えながら身を丸くして寝た事もありました。 別ページに掲載
その18 コウイカを釣る イカを釣ると言えば日本海のものと思い込んでいましたが、この瀬戸内海、それも製鉄所の岸壁周辺で釣れるなど思いもよらない事でした。 別ページに掲載
その19 和佐島釣り紀行2005 海も時々刻々と変化をしているようだ。たった一ヶ月前にはあんなにたくさんいたサヨリは一匹も姿を見せなかった。同じ場所で同じ潮なのに。 .別ページに掲載
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さより釣り

 さよりは春告げ魚と言われておりますが、さより釣りに関する思い出の多くは秋にあります。10月も中旬になると

潮の良い日を狙って出かけます。行き先は瀬戸内海の小さな島、雀の子(いのこ)です。他の人に先を越されない

ために夜明け前の渡船に乗ります。

さより釣りは大潮の時が良いようです。島に着く頃は干潮で島が一周りもふた周りも大きくなったように見えます。

島に着くと休むことなく釣りの準備を始めます。キャップランプのわずかな光を頼りに仕掛けを作ります。さよりは

海の表面近くを泳ぐ魚ですから浮き下は短くしておきます。浮きにも仕掛けにも人によって色んな工夫があるよう

ですが、私の場合はバカの一つ覚え、浮きの下に小さなおもりを付けただけの実にシンプルな仕掛けです。

 仕掛けが出来て竿を伸ばし始める頃から、わずかに水平線が白み始めます。島の片側は笠島、一方は瀬戸大橋

の斜張橋です。笠島に向かい釣り糸を垂れていると潮が満ち始めてきます。潮がひたひたと岩の表面を走り、

薄明かりの朝の光に照らし出されると潮の流れに逆らうようにさよりが群泳いでいるのが見えます。そんな姿が

見え始めると間なしに竿先に確実なあたりがあります。わずかな光の中に見えている浮きがぐっと沈みます。来た、

その瞬間を逃さず竿を引き上げます。生きの良いさよりが銀色の身を竿先で踊らせています。こうしていったん

釣れ始めるとしばらくは入れ食いに近い状態になります。

 しかしそんな潮も長くは続きません。やはり釣れる時とそうでない時とがあるようです。こんな魚との駆け引きを

している内に空は急に白から黄色、そしてオレンジ色へと色を変え、朝日が雲間から顔をのぞかせます。瀬戸内海の

夜明けです。斜張橋が朝日を背に黒いシルエットとなり、秋の海にかかります。今日も良い天気です。最高の釣り

日和です。

 しかし一旦、日が高くなると十月の中旬とはいえ日中は暑いくらいです。太陽が高くなるつれて逆光にならない

場所を選んで移動します。海中を透かしてみるとさよりが群れ泳いでいます。こんなにいるのだからいくらでも

釣れそうに思うのですが、これがなかなかそうはいかないのです。うまく餌だけを取っていったり、餌が目の前に

あっても知らん顔で通り過ぎたりするのです。ここら辺が釣りの楽しいところかもしれません。そしてせっかく釣れて

いても手に届くところまで来て足下に落としたり、釣り糸が縺れたり失敗も又多いのです。

 日が高くなると海は潮が満ち潮となります。べたなぎの状態です。さよりは潮が動かなくなると姿を見せなくなって

しまいます。いくら撒き餌をしても寄ってきません。沖の方ではそれらしき姿は見えるのですが、岸に近づいて来ない

のです。こんな時はいくら抵抗しても無駄ですから昼飯にします。季節も11月の中旬位になると瀬戸内海の島でも

紅葉が始まります。赤や黄色に色づいた島々の姿が凪いだ海に映ってそれはきれいです。そんな景色を見ながら

弁当を食べていると、仕事の事も何もかも忘れてしまいます。まさに至福の時です。

 そうして再び潮が動き始めると現実に戻って釣りを始めます。潮の流れに逆らって岸に向かって泳いでくるさよりを

狙うのです。潮の流れの先の方で当たりがあります。竿をぐっと立てます。そして思い切りよく手前に引き寄せます。

時には浮き下を長くして潮に流しているとさよりには感じられないような引きがあります。こんな時はチヌ子やたなごが

かかっています。これも又釣りの楽しみの一つです。こうして午後しばらく釣った後、喰いも落ちて落ちてきますから

ぼつぼつ片づけを始めます。迎えの船が来る間お茶を飲みながら沖を眺めます。瀬戸内海を行き交う船が小さく

見えます。のどかな秋の瀬戸内海の風景です。船が岸に近づいて来ました。では又の機会を楽しみにして。

 春のさより釣りについては又別の機会に書くつもりです。お楽しみに。

初潮や渡船待つ間のにぎやかに

瀬戸の海往き交う船や鳥渡る

帰り船追いかけてきし秋時雨

                             勝利 

これは春に釣ったサヨリです。秋に釣れるものは少し小さいですが、数はたくさん釣れます。


最新釣り情報

 久しく会社の同僚からの情報を聞いていません。彼も仕事が忙しいようです。しばらくは開店休業にします。

後日、機会があったら再開します。ご容赦下さい。

                                    もの作り          2002年1月4日

下津井周辺

 最近同僚からのこれといった情報を聞きません。遊漁船を貸しきりで行けば、それなりの釣果はあるようですが、

季節のチヌもメバルもギザミ等も、はかばかしくはないようです。それだけ海の環境が変わってきているのでしょうか。

 漁師さんからも色んな異変がおきているという話しを耳にします。サヨリ等も寄ったり寄らなかったり、毎年変わら

ないのが当たり前であったのに、最近では当たり外れも多いようです。

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