テロを作り出すもの

 まったく、物騒な時代になったものです。昨日も石油備蓄タンクの爆破予告があったばかりです。この

爆破予告はNHKに来たようで、関係会社に警戒を促すメールがあったのです。私が保安環境室長

だった頃にも、消防局や県の消防防災課などから、何度も警戒をするようにとの通知が来ていました。

 日本はアメリカに荷担する国としてテロリスト達の標的にされているようです。いつまで、この警戒を

続ければ良いのでしょうか。今は、真新しい「特別警戒中」の看板も次第に色褪せていきます。看板が

色褪せる以上に、当の人間の方の緊張感が薄らいでいきます。災いは忘れた頃にやってくると言われて

いるように、彼らは、その隙を狙っているのかも知れません。

 先日、スペインで列車爆破テロがあったばかりです。オサマ・ビン・ラディン氏が率いるアルカイダだけ

でなく、彼らに同調する多くのテロ集団がいるようです。彼らはイラク問題やパレスチナ問題などと複雑

に絡み合って横の連携を強化しています。

 テロの標的は多くの場合、民間人です。ほとんど政治的な背景がない人々です。どうして、こんな人達

まで巻き添えにしなければならないのでしょうか。卑劣なやり方に憤りを覚えます。確かに、アメリカの

同時多発テロ(9.11)の時には、彼らの主張にも一理あると思いましたが、テロ範囲が拡大するにつれて

無差別とも思えるようなやり方に変わってきました。

 こんな環境を作り出した自民党や公明党、小泉首相にも憤りを覚えます。どこまでテロのことを想定して

イラク派兵を決めたのでしょうか。彼らに私達の命を標的にするような権利はないはずです。

 先のスペインの総選挙ではイラク派兵を決めた与党が敗退し、反対を主張している野党が政権を取り

ました。それが彼らのネライだったとしても、国民の選択は正しかったと思います。日本も夏の参議院選挙

では、イラク派兵を争点にしても良いのではないでしょうか。

 日本は比較的安全な国だと信じてきました。しかし、近年における外国人による犯罪の多発傾向を見て

いますと、決して安全な国とは言えなくなって来ました。ましてや、テロ集団のように高度に組織化された

ものの前では、全くの無防備に近い状態ではないでしょうか。

 アメリカをテロの恐怖に巻き込んだのはブッシュ政権です。私達は国内政治ばかりでなく、国際的な動き

も考慮に入れた政権の選択をしていかなければならない時代に突入したようです。彼らに対し力で対決

するだけが、テロ対策ではないはずです。彼らにテロの口実を与えないような世論作りやテロの温床を

なくす努力をしていくべきではないでしょうか。急がば回れです。

 こんな記事を書いているとき、もっとも恐れていたニュースが入ってきました。日本人3人が正体不明の

集団に拉致されたのです。集団からの要求は「三日以内に自衛隊をイラク国内から退去させろ」と言う

ものです。自衛隊を狙わずに民間人を狙ったところに、彼らの容易ならざる意図が垣間見えます。

                                                  2004年4月12日        

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