スペースシャトル事故

 またまたアメリカから衝撃的な報道が飛び込んで来ました。スペースシャトル「コロンビア」の事故です。大気圏に突入して

からの事故でした。詳細は明らかにされていませんが、左翼部分に異常があったとの事でした。

 今後、詳細な事故調査がなされるでしょうが、イラク戦争への準備が着々となされていた時であるだけに、衝撃的な事件

でした。アメリカという国はメンツを非常に重んずる国のように思えます。スペースシャトルによる宇宙開発はアメリカの繁栄

を象徴するような国家的事業でした。それだけに今回の事故による衝撃は、アメリカ政府やアメリカ国民にとって、私達、

日本人の想像以上のことなのではないでしょうか。今回の事故で7名の宇宙飛行士が亡くなられました。心からご冥福を

お祈りいたします。

この事故は、一昨年の同時多発テロの悪夢が十分癒されぬ間に起きた事故でした。どうやらテロとの関係はなさそうです

が、一時はテロによるものかとの疑いを抱くほど、アメリカ政府当局は神経をとがらせています。また、キリスト教会は異例

のコメントを出しています。つまりアメリカはイラク攻撃を前にして、神の罰やたたりと言うことを気にしてのコメントだった

ようです。キリスト教会をして、このような事を言わしめるほどブッシュ政権は神の存在を恐れているのかも知れません。

今回の事故は全く偶発的な事件だと思います。しかし、神の強い意志をも感じさせるようなショックを与えた事は事実です。

 スペースシャトルは経費を削減すると言うことから、同じ機体を何度も繰り返し使用しています。一度打ち上げる毎に

修理をしているのでしょうが、繰り返しによる機械的な疲労は想像以上のものがあるのではないでしょうか。

 実に過酷な使用条件の中で繰り返し使われています。コロンビアはスペースシャトルの機体としては一番古く、今回が

28回目の飛行だったようです。それだけに傷みも進んでいたのではないでしょうか。こうした繰り返しの衝撃に関する

データがないだけに、その不安は常につきまとっていたと思われます。一機作るのに莫大なお金がかかることを考えれば、

いくらアメリカとは言え、そう簡単に更新というわけにはいかなかったのだと思います。

 シャトルの事故が起きるかも知れないと言う懸念はあったようです。その忠告がブッシュ大統領の耳に入っていたか

どうかは定かではありませんが、忠告した人も、まさか、その直後に起きようとは思っても見なかったのではないでしょうか。

しかし、その懸念があった時から、この事故は想定されていたわけで、その観点からいうと今回の事故は人災とも言えます。

 このプロジェクトには日本も多くの投資をして来ただけに、事故による停滞は深刻です。また、日本も後発国ながらH2A

ロケット安定化後の宇宙開発として、無人のシャトル計画を持っています。今回の事故を参考に、よりよい機体の開発と

無事故を目指して貰いたいものです。

 アメリカのブッシュ大統領はイラク戦争の準備に余念がありません。その最中の事件だけに、何とか国民の動揺を抑え

ようと躍起になっています。イラク戦争とスペースシャトルの事故、一見、何の脈絡もないことのように見えますが、ブッシュ

大統領のような人にとっては同次元の事に映るのかも知れません。

 ともあれ、2003年の冒頭の事件として衝撃的な事故であったことには間違いないようです。今年もまた実に波乱多き

年になりそうです。

                                                       2003年2月21日掲載

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