空からの落とし物

 空からは、色んなものが落ちて来ます。この冬には岡山県南地方の二箇所に、大きな氷の固まりが

落ちてきました。幸い、人的な被害はありませんでした。夏場でも急激な温度低下で雹が降ってくること

はありますが、こんな大きな氷の固まりは初めての事でした。飛行機の羽根に付いた氷がはがれて

落ちたのではないかと推測されていますが、氷が落ちた時間帯でのフライトはなかったそうです。結局、

原因不明のままになっています。

 氷ではありませんが、私は二度、天からの落下物を目撃した事があります。一度は、会社から門を

出ようとした時でした。夕方の空一面が白く輝いたのです。薄暗くなりかけた時でしたから、その光は、

より一層明るく感じました。電気溶接のアークのような強力な光でした。その後、大きな音がしました。

落雷のような音でした。明くる日の新聞には、大きな隕石が落下したというニュースが載っていました。

笠岡沖に落下したと言うことで、国立科学博物館の村山先生の一行が詳しく調査しましたが落下物は

見つかりませんでした。海面と衝突した時、小さく砕けてしまったのではないかと言うことになりました。

 次に目撃したのは、近所に用事があって歩いていた時でした。上空に大きな燃焼物がゆっくりと落ちて

行くのが見えました。家内も一緒に目撃しました。実に不思議な現象でした。この時は日本全国で広く

目撃されたとの事で、翌日の朝刊には大きく報じられていました。推定では人工衛星関連の落下物

ではないかと言うことでしたが定かではありません。この落下物は、着地するまでに燃え尽きたそうです。

 いま、地球上空には色んなものが浮遊しています。多くは人工衛星ですが、その他にも打ち上げ時に

使用したものの残骸などもあるようです。人工衛星には軌道修正用のロケットが装備されています。

これを使って更に上空の軌道まで使用済みの人工衛星を押し上げて、落下寿命を伸ばしているものも

あります。

 しかし、多くは落下する運命にあります。この中で、特に恐ろしいのは小型原子炉を動力源にしている

人工衛星です。これらが落下すると、たくさんの核廃棄物が上空に撒き散らかされます。特に毒性の

強いプルトニウムなどが拡散すれば、甚大な被害を出すことは間違いありません。

 また、小さな隕石であれば落下途中で燃え尽きてしまいますが、時々、驚くように大きなものが落ちて

きます。その中で直径が数キロもあるような隕石が落下した場合、大きな被害を及ぼすことは間違い

ありません。今も地球上には隕石の落下によって出来たと思われる大きなクレーターが残っています。

風化の少ない月の表面では、もっとたくさんのクレーターが残っています。(最近、香川県においても

クレーター跡のような地形が発見されています)

 これら隕石や人工衛星などの常時監視を行い、落下の事前予告を行おうと言うのが、スペースガード

です。岡山県では美星町や上斎原に観測所が作られています。そして、衝突にはならなかったものの

ニアミスに近いものが何度かあったようです。

                                           2004年4月22日掲載

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