農薬新事情

 先には中国から輸入した加工ほうれん草に高濃度の農薬が検出され大騒ぎになりました。そして、つい最近、国内でも

無許可の農薬が大量に出回り、その農薬を使ったリンゴ等が大量に廃棄されました。収穫直前の事であっただけに、農家

の人々は大変悔しい思いをされたのではないでしょうか。

 農薬に関する問題は古くからたくさんありました。かつて、稲のいもち病の特効薬と言われたホリドールが大変問題に

なった事があります。ホリドールは動植物だけでなく人間自身にも多くの被害を出しましたから記憶されている方は多い

のではないでしょうか。一種独特のいやな匂いをした農薬でした。この農薬の使用によって自然界の動植物の多くが

死滅しました。燕が少なくなったのもこの農薬の為ではないかと言われています。カエルなどが激減したのもこの農薬に

よるものではないかと思っています。

 その後も農薬汚染の問題は時ある毎に問題視されてきましたが、農薬の使用は必要悪として今日まで続いてきました。

しかし、化学の発達と共に農薬自体の進歩と使い方の徹底により、昔とは比較にならないくらい改善されてきたのも事実

です。しかし、野菜や果物は国内産のものだけでなく、今日では多くが外国から輸入されています。これらに使われている

農薬の中には日本国内では生産されていないようなものもたくさんあります。また、使い方がどこまで徹底しているか定か

ではありません。従って、いくら国内の農薬を規制しても、私達の体の中には大なり小なり農薬が入ってきます。一方、

農薬を使わなければ大量にきれいな農産物を作ることは困難です。農薬は農業と切っても切れない関係にあるのです。

 最近、朝日新聞に微生物農薬という記事が掲載されていました。この農薬(農薬という表現が適切かどうか分かりま

せんが)は微生物そのもので、野菜や果物に害を及ぼす微生物を遺伝子情報を少しだけ置き換えて無毒化したもの

だそうです。こうしてやると、野菜に着いて害を及ぼす微生物の繁殖の邪魔をするのだそうです。また、遺伝子操作で

害虫の無精子の雄を作り、雌と交尾させる事によって害虫の繁殖を阻止するといった色んな方法が試みられています。

これらの方法は毒をもって毒を制するといった非常に理にかなったやり方だと思います。いわば人間の病気をワクチン

で防ぐのと同じような方法です。

 インターネット上で検索してみますと、この種の農薬が意外にたくさん開発されています。もっともっと色んな種類の

微生物農薬が開発され、農薬による汚染の心配がない農産物が市場に出回ることを願っています。そしてまた、

私自身も趣味で果樹や野菜を作るものとして無関心ではいられません。

                                                  2002年10月19日掲載


関連サイト紹介(下に関連サイトを紹介しておきます。関心のある方は微生物農薬で検索してみて下さい。)

セントラル硝子の微生物資材

害虫を凍らせて殺す微生物農薬の開発

暮らしや環境と微生物

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