果樹園四季暦(1999年1〜6月) 

 ここでは果樹園の四季の変化を観察しながら、つれづれなるままに、詩情をまじえて綴って

みたいと思っています。当初は記事になるものが少なく、従って、まとめて書くつもりでしたが

記事が増えてくるに従って、そうも言っておられなくなり、今後はリアルタイムに私の果樹畑の

様子をお伝えしていきたいと考えております。出来れば日記風に書けたらと思っています。 

                                            果樹畑管理人

一月

睦月(小寒1月6日、大寒1月20日)

 夜の明けるのも遅く、日暮れは早く、寒くていやな季節です。それでも日中は日差しが明るく

春を思わせるような日もあります。特に、岡山県は晴れの国ともいわれるほど、日中の日差しは

明るく、穏やかです。私は暇をみては果樹の剪定をしている季節です。

 向かい側の小高い丘の彼方には小さく瀬戸大橋が見え、天気の良い日には四国が見えて

います。果樹畑は常緑樹である柑橘類だけが緑で、他はみんなすっかり葉を落としています。

この季節、農作業と言えば柑橘類以外の果樹の剪定が中心となります。

(キウイ、梅、桃、スモモ、アンズ、柿、栗、リンゴ、梨、イチジク、カリン等)

 剪定の仕方については、ここでは詳細に書けませんので、色んな本が出ていますから、それを

参考にして下さい。                 2000年1月の記事追記(2000.1.17)

 1月に入ってやっとハッサクや夏みかんの箱詰めが終わったところです。酸抜きが終わるまでは

しばらくこのままにしておきます。リンゴの富士には蜜がたまり始めています。そろそろ全部収穫

しようかと考えています。取り残した柿はすべてカラスが来て食べてしまいました。梅の蕾が少し

ずつ膨らみを増しています。

冬の果樹園   1999.12撮影

二月

如月(立春:2月4日、雨水:2月19日)

 柿の実も食べ尽くしたメジロやヒヨが盛んに餌を求めて近くの山から下りてきます。畑を耕して

いるとヒタキがすぐそばまで来て尾羽ねを振っています。土の中の虫を狙っているのです。どんな

するどい目をしているのか、いつの間にかミミズを見つけてくわえています。

 1月か2月の上旬までにカイガラ虫等の予防のために、マシン油乳剤を散布します。落ち葉を

かき集めて堆肥にします。寒さの厳しい地方では柑橘類に霜除けをしてやります。

(今年は我が家の柑橘類にも霜の被害が出ました。特にレモンの被害は大きかったようです。)

寒肥をやります。(発酵鶏糞、油粕、消石灰等)

冬枯れの果樹園

三月

弥生(啓蟄:3月6日、春分:3月21日)

 朝の開けるのも早くなり、日の暮れるのも目に見えて遅くなります。季節は冬から春です。暑さ寒さ

も彼岸までとは良くいったものです。

 ジャガイモの植え付けはすでに終わり、エンドウのつるが日毎に伸び始めています。渡りのヒヨが

野菜という野菜はことごとく食い尽くして帰っていきました。畑はこれから春野菜、夏野菜の準備です。

 梅の花が2月下旬頃から3月上旬にかけて満開になります。(早いものは終わっています。)早い

ものでは花芽が膨らみ始めます。(サクランボ、すもも、アンズ等)桃など縮葉病の出る果樹には花芽

が膨らみ始める前に石灰硫黄合剤を散布します。庭では沈丁花が満開で良い香りを漂わせています。

今年のように実の大きくなるのが早い年は枇杷の実の摘果をします。(袋かけをしても良いでしょう。)

  

かぐわしくピンク色をした可憐な梅の花と満開のスモモの花

四月

卯月(清明:4月5日、穀雨:4月20日)

 梨や桃などの花が咲き始めます。我が家の畑は小さな桃源郷に変わります。3月の下旬から

4月の上旬にかけて、柑橘類の芽が出始める前に剪定を行います。梨や桃など花が終わりかけ

たら早めにちょっきりゾウムシの防除を行います。(カルホス乳剤やスミチオン乳剤を散布)

 枇杷の袋かけがやっと終わりました。小さな木ですが、それでもすべてかけ終わるまでには時間

を要します。サクランボも早くも、小さな実になっています。キウイは柔らかい新芽の脇に小さな蕾が

ついています。すべてが春を待ちかねていたように成長を始めています。

 青空には綿のような雲が流れ、遙か彼方には四国の讃岐富士が見えています。短くも明るい春の

景色です。私のもっとも好きな季節です。

遠くに讃岐富士や瀬戸大橋の見える春の果樹園

五月

皐月(立春:5月6日、小満:5月21日)

 夏はもうそこまで来ています。果樹ばかりでなく野菜にとっても大変忙しい季節です。果樹の

実は日増しに大きくなり、それにつれて害虫の被害も多くなります。袋かけ作業の急がれる

季節です。袋かけの間に合わないときは農薬に頼らざるを得ません。

 スモモ、ビワの実が収穫間近になってきます。みかんの花が満開です。柑橘類特有の匂いが

遠く離れていても匂ってきます。とても良い香りです。キウイの蕾も膨らみを増し今日か明日には

開きそうです。

 今年(1999年5月21日現在)は雨が少なく心配です。一雨欲しいところです。カエル達も雨乞

いの声を張り上げています。やっと桃とネクタリンの袋かけが終わりました。次はリンゴ、なしと

袋掛け作業は続きます。

六月

水無月(芒種:6月6日、夏至:6月21日)

 果樹園も6月を迎えました。ビワの実が色づき始めました。しかし、今年はどうしたことでしょうか。

せっかくかけた袋もむなしく、ほとんどの実が成熟せずに、袋の中で枯れてしまっていたのです。

はじめての経験です。原因は分かりません。

 我が家の庭には、小果樹をたくさん植えています。今食べられるものは、桑の実、ゆすら梅等

です。もう少しすると、木苺やブルーベリーが色づき始めます。桑の実は、大人になってはじめて

口にしました。昔は養蚕が盛んでしたから、どこでも桑を栽培しており、私達より年長の人の中

には、口にされた方が多いのではないでしょうか。私は完熟したものより、完熟前の方が酸味が

あって好きです。

    

少しわかりにくいかもしれませんが、葉の付け根にあるのが桑の花です。この部分がやがて実になります。

 ゆすら梅は小さな実ですが、味は悪くありません。ブルーベリーは、最近ジャムなどにしたものを

口にされた方が多いと思います。一度に熟れませんから、少しずつ冷蔵庫の中に保管しておいて

程良い量になったら、ジャムに加工して下さい。木苺も同じです。もちろん、そのまま口に入れても

結構です。キウイが大豊作の年となりそうです。今は産毛を生やした実が少しずつ大きくなってい

ます。

 柑橘類の内、安政柑の花は終わっていませんが、八朔を始め大半の柑橘類は小さな実になって

います。良くしたもので夏みかんの裏年は八朔が当たり年のようです。蜜柑は木が弱っています。

なかなかうまくはいかないものです。

 待望のスモモが色づき始めました。少し早めの実をもいで食べてみました。少し酸味はあるもの

の特有の香りと口の中に広がる甘酸っぱさは何ともたとえようのないほど、おいしいものです。

今年は消毒のタイミングが良かったのか、例年より収穫は多そうです。1999年6月19日記

この度、もう一度見直し加筆修正しました。              2009年8月13日

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