世相を斬る

 今年はことのほか長い梅雨でした。梅雨入りは平年通りでしたが、梅雨明けは7月26日でした。それもハッキリとは

しない梅雨明けで、県北の方は雨でしたし、県南でも29日は再び雨になりました。

 7月26日、27日と県北の森林公園に行きました。山登りをしていても汗が流れるということもなく、管理棟の中では

寒くて暖炉の側にじっとしていました。管理人の話では、気温が低いので米が出来るだろうかと今から心配をしている

との事でした。農家にとっては誠に気がかりな事です。

 もう何年も前の事になりますが、同じような年がありました。この年も東北地方や山間部では長雨による日照不足と

低温のために、凶作とも言えるような不作の年でした。米の確保のために、急遽、東南アジア地域からお米を輸入した

ほどでした。

 梅雨明け頃にあるのが大災害です。今年は熊本県の水俣地方が大きな被害を受けました。集中豪雨が深夜の農村

地帯を襲いました。同地区の死者は19人でした。小さな部落が丸飲みされるような土砂災害でした。亡くなられた方々

のご冥福をお祈り致します。

 そんな大雨による被災地の報道が続いている最中、今度は宮城県地方で大きな地震が発生しました。7月26日の

未明に震度6弱の地震が発生し、続いて朝7時過ぎに震度6強、午後5時少し前に震度6弱の地震が発生しました。

震度6が一日に三度という、かつて経験した事のないような地震でした。この三度の地震を前震、本震、余震と言うの

だそうです。

 宮城県地方では梅雨の大雨による土砂災害も心配されましたが、雨の方は小康状態となったようで不幸中の幸い

でした。負傷者が421人、損壊家屋が323棟でした。損壊家屋の中には今年5月下旬に起きた地震によって被害を

受けた家屋が、修理完了間際に再び倒壊するという不幸なケースもありました。地震は「旭山とう曲」という活断層で

起きた地震のようです。 

 景気の方は見るべき具体的な解決策のないまま、株価が上昇し小康状態を得たように見えます。このまま景気は

上向くのか、デフレは沈静化するのか、見通しのつかないままです。何かしら変化の兆しが見えるようにも思えますが

定かではありません。企業は生き残りのためにと多くの犠牲を強いてきました。その被害者が自殺者3万人という

数字の一部になって現れています。3万人という数は、深刻だと言われている交通事故死を大きく上回っています。

 30歳以上の男性、3分の1以上が心身症だとも言われています。リストラやサービス残業、厳しいノルマ等で心身

共に疲れているのが実情ではないでしょうか。その上、健康保険給付率の引き下げや、年金の支給年齢引き上げ等、

私達の将来への不安は増すばかりです。

 そんな不安から逃避するように、ドラッグなどの薬物やセックス、ギャンブルへの逃避も増えています。若年者の

性年齢低下と共に小学生までもが売春に走るケースも出ているようです。最早、世も末という他はありません。他国の

侵略を受けるまでもなく、自ら崩壊の危機を迎えているようにも見えます。

 全ての根幹は政治問題であり社会問題です。政治が何らかの手を打たなければ解決しない問題ばかりです。

国会はイラクに派兵問題などに時間を費やしている時ではないはずです。

追記

 欧州や地中海周辺諸国では一世紀ぶりとも言われるような干ばつに襲われ、ドナウ川やライン川の水位が大幅に

下がっているようです。そのためか、各地では山火事が発生し、今後は農業への影響や飲料水の確保にさえ心配が

出てきたと報じられています。

                                                     2003年8月5日掲載

政治経済社会問題のページへ戻る

ホームへ戻る