ロボットが日本を変える

 今までにもロボットと名の付くものがたくさん誕生しました。その中でも自立歩行型の人型(ひとがた)ロボットにもっとも

人気があるようです。人型ロボットの代表はやはり漫画の鉄腕アトムではないでしょうか。気は優しくて力持ち、まるで

桃太郎のような存在です。天馬博士が亡くなったわが子に似せて作ったのがアトムの誕生です。

 さて、日本の産業界はあらゆるリストラを行いながら身を細めて生きて来ました。しかし、もの作りの基盤までもが

失われたわけではありません。一方、日本の社会は高齢化がどんどん進み、介護を必要とするお年寄りは年を追う毎に

増えています。一人住まいのお年寄りも少なくありません。こうした方々の傍らにあって、介護や慰めの相手をしてくれる

ものがあればと思うのは誰しものことではないでしょうか。もちろん、その相手が人間であるに越した事はないのですが、

せめて、その代わりになるものはないでしょうか。そこで考えつくのは人型ロボットです。必然性があったと言うべきでは

ないでしょうか。

 簡単なロボットであれば今の日本の技術力で作れるように思えます。すでに、ホンダがアシモという人型ロボットを

作ってイベントなどに貸し出しています。形は二足歩行の人型ロボットですが、それ以外においてはまだ人間には、

ほど遠いようです。まだまだ、これからと言ったところでしょうか。また、人型ロボットではありませんが、ソニーは犬を

かたどったロボットを販売しています。相手を認識できることや学習能力も備えているようです。

 これからのロボットには話が出来ること、相手が誰であるか認識出来ること、歩行ないし移動が自由であること、それ

なりの日常生活に必要な機能が備わっていること等、満たすべき条件は多いようです。一度にすべてをクリアすることは

難しい事ですが、一つずつ解決していけば良いのではないでしょうか。せめて相手の話すことを聞き分け、はなし相手に

なれるものであれば、どんなに楽しい事でしょう。

 近年、犬や猫と言った愛玩動物を飼う人が大変増えています。これもペットによって孤独を慰めて貰ったり、心の拠り所

を求めているからではないでしょうか。しかし、ペットは生き物です。病気にもなります。病気になれば経済的な負担も

かかります。心配も増えます。そんな思いをしなくても済むようになれば、それに越した事はありません。その点、ロボット

は安心です。

 戦後、日本の産業はモーターバイクに始まる自動車や電化製品の消費拡大に支えられて来ました。これから先、これら

の分野でいくらかの伸びは期待できるとしても、今までのような急成長は望めません。ロボットは機械的な部分と電子的な

部分、それに頭脳や感覚器官とも言うべきコンピュータやセンサー等、総合的な技術力を要します。今まで培ってきた日本

の技術力を総動員しなければ作れないものです。

 このように産業のすべてに亘っての技術力を要するものだからこそ、産業の活性化に役立つものではないかと思うの

です。今までは産業界に於けるロボット化が先行してきました。そして、この分野でも日本が世界をリードしてきました。

これからは、私達の生活と共にあるロボット分野での世界の先駆けとなって貰いたいと思っています。

 あまり高額なロボットでは我が家に置くわけにはいきませんが、自動車程度の価格か、あるいは、それ以上の価格で

あっても、機能さえ充実していれば欲しいと思う人は意外に多いのではないかと思います。ともあれ、今後の本格的な

開発に大いに期待をしている一人です。

                                                       2003年2月22日掲載

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