温暖化の中にいて

 私達は今地球温暖化の真っ直中にいる。11月8日(土曜日)朝から郵便局に行った。友人に吊し柿用の渋柿を

送るためだ。車の中が暑いので少し窓を開けてみた。まだ暑い、もう少し開けてみた。まだ暑い、結局、両サイドの

窓を全開にした。それでも寒くない。立冬だというのに、この異常な温さは何だろう。

 近隣の山では紅葉が始まり、我が家の柿の葉も紅葉が始まっている。稲刈りも終わり、秋の実りである柿や

蜜柑も店頭に並べられている。それなのに季節は、その場に止まったか、逆行しているようにさえ見える。子供

だった頃、こんな事があっただろうか。確かに暖冬だという年もあったかに記憶しているけれど、それでも秋は

秋なりに冬は冬なりの季節感があったように思う。

 しかし、今は現実の中で温暖化現象を感じている。人間が化石燃料を過去から二酸化炭素は増え続けていた。

その他の温暖化ガスも増え続けていた。この現象をとらえ、一部の学識者は早くから温暖化問題を指摘してきた。

しかし、その当時、誰も本気で信じようとはしなかった。学者の売名行為くらいにしか考えていなかったからだ。

 その結果が実体験の形で現れ始めたのは、ここ十年近くの事ではないだろうか。冬らしい日があったかと思うと

急に温かくなったり、逆に温かい日が続いているかと思ったら、急に寒くなったりと、寒暖の振れ幅が大きくなって

いる。その上、大雨で洪水が発生したり、異常乾燥状態が続いて先のカリフォルニア州のような大火災が発生

したりしている。

 大都会のヒートアイランド現象だけでなく、田舎町でも夜も昼も暑い夏が続いている。子供の頃には確かに感じて

いた夜の涼しさは、どこへ行ってしまったのだろうか。

 先日来、異常潮位がニュースになっている。宮島の厳島神社の回廊が水没したというのだ。厳島神社では

もともと回廊の下まで海の水が来る。しかし、水没というのは尋常ではない。これは単なる異常潮位だと済まされる

ような問題なのだろうか。太平洋の珊瑚礁の島が次第に水没しているという話とだぶって見えてくる。

 南極や北極の氷が次第に溶けていると言われている。先日もばかでかい棚氷が南極大陸を離れ、海を漂い

始めたと報じられていた。こうした莫大な氷はやがては溶けて水になることは確実である。如何にわずかずつとは

いえ海面は確実に上昇しているのだ。

 誰もが体験したことのない地球温暖化、その温暖化を日々身近に感じながら生活しているのが、今の世に生き

ている私達である。それは今を生きている私達が、今の快適な生活を手に入れるために行ってきた行為に

よるものだという皮肉な結果となっている。

 先日も買い物の帰りに海岸近くの川の水面が異常に高くなっているのを見て、不気味に感じたことを思い出

している。あと50センチ余りで確実に道路まで来るような水位であったからだ。これが台風と重なったらどうなる

のだろうか。空恐ろしい気がしてくる。今まで水は川上から押し寄せてきた。しかし、これから先は海から押し

寄せて来るかも知れない。

                                                2003年11月25日掲載

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