年頭に思うこと

 明けましておめでとう御座います。「光陰矢の如し」と言いますが、私にとって2003年は実に慌ただしく

過ぎ去っていきました。また、大きな変化があった年でもありました。皆さんにとっては如何だったでしょうか。

 さて、世界大戦が終わり、60年近くが過ぎ去ってしまいました。しかしながら、アジアや中東の紛争は

止まるところを知りません。ベトナム戦争、カンボジアの内戦、アフガン戦争、中東戦争、イランイラク戦争、

湾岸戦争、イスラエルとパレスチナの紛争、そして、自衛隊の派遣にまで至った今回のアメリカ、イギリス

の連合軍によるイラン侵攻等々、その他、チェチェン紛争や旧ユーゴスラビア解体後のボスニア紛争等々、

血なまぐさい戦争や紛争が耐えることがありません。

 しかし、平和を取り戻したベトナムやカンボジアは、素晴らしい復興をしつつあると聞きます。国民一人

一人にとって、平和が如何に大切なものであるかが良く分かります。そして、これらアジアの国々を見る

ときに、日本の戦後復興を思い出します。戦争によって多くの生産設備が破壊され、主要都市は、ほとんど

壊滅的な状態でした。しかし、取り戻した平和は日本に社会資本の充実と国民所得の向上という大きな

変化をもたらしました。今や、世界に冠たる経済大国になったのです。

 すべては平和のお陰です。二度と再び戦前に逆戻りしてはならないのです。今、政府自民党によって憲法

改悪が画策されています。今の日本国憲法があったからこそ、戦争にも巻き込まれず今日の繁栄や平和が

あるのです。それを変える必要が、どこにあるのでしょうか。

 日本は長らく保守政権の元にあります。同じ政権が長く続けば必ず腐敗が生まれます。そして、政治には、

よどみが出来てしまいます。それは、幾多の歴史的事実を見れば明らかな事です。洋の東西を問わず、同じ

権力が長く続けば必ず腐敗が生まれ、権力の座にあるものは自らの私服を肥やし、国民を顧みようとは

しなくなります。政治家の多くが、二世や三世となり、最早、彼らに国民の苦しみや痛みは分からなくなって

しまったのです。

 戦後長らくの間、自民党の敵対勢力であった社会党や総評と言った組織がなくなってしまいました。これらの

組織は政権を奪う事を忘れてしまい、自らの安定を選んだ結果、倒すべき相手より先に崩壊してしまいました。

人は競う相手がいなくなくなれば、切磋琢磨すべきことをやめてしまいます。それが今の自民党ではないで

しょうか。政治にはいつも緊張状態であることが必要なのです。

 さて、日本はバブル崩壊後、大きな経済危機を体験しました。それは今も続いています。中央、地方を問わず

莫大な債務を背負い、正に日本国経済が崩壊の危機にあります。それらのほとんどは隠蔽されており、国民

には明らかにされていません。しかし、気の遠くなるような借金だと言います。すべては政権の座にあった自民党

が作り出してきた財政破綻です。

 この上、憲法を変えて何をしようと言うのでしょうか。憲法を戦前に戻し、吹き出すかも知れない国民の憤懣を

押さえつけようとでも言うのでしょうか。それとも国民徴兵制度をしいて自衛隊費の肩代わりでも、させようと言う

のでしょうか。実に恐ろしい計画が裏の方で画策されているような気がしてなりません。

 自衛隊の海外派兵は既成の事実となってしまいました。イラク復興には色んな手段があります。それらを退け

てまで自衛隊を派遣する必要がどこにあったのでしょうか。かつて朝鮮戦争が勃発したとき、アメリカはいち早く

日本を再軍備させようとしました。しかし、当時の吉田首相は厳として聞き入れませんでした。日本には出来た

ばかりの平和憲法があったからです。小泉さん流の憲法解釈論が、本来、日本国憲法に盛り込まれた戦争放棄

の精神なのでしょうか。

 今年も又、激動の一年間になりそうです。温暖化による相次ぐ自然災害、混沌とした先の見えない経済危機、

それに加えて人心の乱れによる犯罪の急増、社会秩序の崩壊など、どれ一つとっても明るさの見えるものは

ありません。しかし、だからこそ落ち込んだり悲観するだけでなく、しっかりと自分の足下を見据えて一歩一歩

前進し続けることが必要だと思っています。長いトンネルの先には必ず新しい景色が見えて来るに違いありま

せん。

                                                        2004年元旦

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