見事に開花したリンゴの花  1999.4撮影

 桜の花に少し遅れて、なしの花が開き始めます。ナシの花は純白です。純白のナシの花が満開に

なると、桜の花とは異なった美しさです。

 ナシの花は一カ所に房状に花を付けます。これら房状の花はやがて小さな実になりますが、この

ままにしておくと、同じところに果実が固まってつきますので、実が大きくならない内に果軸が太くて

丈夫そうなものを残して、他のものは摘果してしまいます。

 この房状に花がつくのはリンゴも同じですが、花の見事さにおいてはナシが一番です。それは何の

違いによるものなのでしょうか。私は、ナシの花が純白(少し緑がかって見えることもあります)である

こと、花の数が多いこと、花びらが大きく分厚い事によるものではないかと思っています。

(花については「果樹の花」のページを参照下さい)

ナシの花はあでやかな貴婦人といったところか  1999.4撮影

 我が家では種類の異なるナシの木が3本ありますが、たった3本でも他を圧倒するような見事さです。

きっと産地の鳥取県などでは、すばらしい眺めではないかと思われます。

 リンゴの木も、ナシの木にやや遅れて花を開き始めます。リンゴの花はつぼみの時には少しだけ

赤い色をしています。花が開いてしまうと白っぽく見えます。リンゴの花は何となく弱々しく可憐に

見えます。ナシの花があでやかな貴婦人ならリンゴの花は可憐な乙女といった感じでしょうか。

 花が終わると、やがて花の一つ一つは実になります。ナシと同じように一カ所に固まっている実を

摘果してやります。

早、実の形になり始めたナシ  1999年5月1日撮影

 そして程良い大きさになった頃、袋をかけてやります。この摘果の頃、チョッキリゾウムシが活動を

活発化させてきます。こうなると良いものも悪いものも見境なしに幼果を食い荒らしていきます。本当

に2、3日で全滅したこともあります。効果があるなしに関わらず農薬による以外に防ぐべき手段は

ありません。この被害さえなければ、ゆっくりと摘果して袋かけが出来るのですが。従って、5月の

連休が終わり、少し動くと汗ばむような季節になるまでの間、摘果と袋かけにおわれます。

 ナシ、リンゴ、桃と次々に袋かけを待っています。以前はつい欲が出て袋をかけすぎていましたが、

手間のかかる割には実が小さくなること、木が弱ることなどの理由から、近年、袋かけは出来るだけ

少なくするようにしています。袋は二重になったものを使っています。二重袋でも実が熟し始めると

アケビコノハ(夜活躍する蛾)にやられてしまいます。アケビコノハの被害さえなければ、袋かけの

必要はないかも知れません。それくらい被害は深刻です。

 こうして手間暇かけて袋かけをしても、メイストーム(5月頃吹く強い風)により袋ごと吹き飛ばされて

無惨にも実がほとんど落ちてしまった事なども、思い出せば色んな事がたくさんあります。 私の

得たる教訓では、「とにかく口に入るまでは何があるか分からない。」ということです。誠に油断は

禁物です。

 なしは8月から9月にかけて収穫です。比較的熟期が長く、桃のようにすぐ腐ってしまうような事は

ありません。その点、楽ですし多少の期間そのままにしておくことも出来ます。

収穫前のナシ、幸水と新水   1999年8月

 あまり早く収穫すると、粉を混ぜて食べているような感じでおいしくありません。これは赤ナシ類の

特徴で果皮の部分にコルク質があるためです。二十世紀のような青ナシ類にはありません。

 リンゴの収穫で一番早いのが津軽です。津軽は夏真っ盛りの頃収穫します。そして王林、富士と

続きます。いずれも熟期は年によって多少異なるようです。

       

リンゴ「津軽」の花と少し色づき始めた実

    

左がリンゴの津軽(リンゴの中では収穫が一番早い)、右はナシの新水(今年の出来は最高だった) 2003年8月

 リンゴは熟すと袋ごと実が落ちてしまいます。そうなり始めると収穫期です。落ちた実は本当に

熟して落ちたのですから当然のことながら甘くおいしいです。これは自家栽培ならではの味わい

でしょう。熟したリンゴを皮をむかずにそのまま口に、さくっとした歯触りはなんとも言えない味です。

 ナシだって負けてはいません。さすがにリンゴのように皮ごととは行きませんが、皮を口でむいて、

果肉をかじる。たっぷりとした果汁が口いっぱいに広がります。そして余った果汁は口のほとりから

こぼれます。ナシにはナシの良さがあります。

追記

 ナシやリンゴほど植え替えた果樹はありません。それほど害虫による被害が大きいからです。特に

リンゴは幹の中にカミキリムシの幼虫が入り込み幹の中を空洞にしてしまいます。そうなると簡単に

折れてしまいます。幹から虫の糞がこぼれ落ちていたら早めに注射器でスミチオン乳剤を注入して

下さい。

 今はナシが一本、リンゴが三本になってしまいました。収穫は年によって大きく異なりますが、他の

果樹のように多くを期待するのは無理のようです。この地方での栽培は大変難しいようです。

                                     2009年8月5日追記修正

富士もかなり色付いてきました。  1999.10.28

富士のたわわに実ったところ  袋をはずして色つきを良くしている。1999.11

        

      収穫間近な富士                          収穫間近な王林

      1999.11撮影


病害虫:チョッキリゾウムシ、カメムシ(なしの場合)、アケビコノハ(ナシにもリンゴにもきます)

     アケビコノハの被害は市街地ではないと思います。

     ナシの病気で一番怖いのは赤星病、黒星病、黒斑病といった病気です。

      ボルドー液などが有効のようですが、劇薬ですので注意が必要です。

     私は冬場の石灰硫黄合剤で、ごまかしています。赤星病には毎年やられています。

     リンゴには葉の害虫でキンモンホソガやハダニの被害があります。

     もし発生したら、おしらせ下さい。防除方法をお教えします。

     その他、リンゴではカミキリムシが幹に卵を産み付け、それが幹の中を食い荒らします。

     虫の糞を見つけたら、その穴に注射針でスミチオンを流し込んでやります。  

農作業:冬場の剪定、石灰硫黄合剤やマシン油乳剤の散布、寒肥

      春から夏にかけては、摘果、袋かけ、病害虫の防除

現在私が栽培している品種

     リンゴ:王林、富士、津軽、鉢植えで新世界

     ナシ: 新世紀、新水、幸水

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