きれいに色付いたミカン(宮川早生)  1999年11月撮影

 ここでは柑橘類でも代表的な蜜柑を取り上げますが、蜜柑とは単に温州みかんに限らず、八朔

(ハッサク)や橙(ダイダイ)、レモンや柚(ユズ)まで幅広い柑橘類を対象にしています。私の畑では

次のような柑橘類を植えています。温州みかん、宮川早生、金柑(キンカン)、レモン、橙、柚、八朔、

夏みかん、安政柑(アンセイカン)、文旦、デコポン、ネーブルオレンジ、極早生ミカン等です。何が

育てやすくて、何が難しいというような大きな差はないようです。

 苗の植え付けは3〜4月頃が適期だと思います。苗は幹が太く葉が生き生きしているもの、そして

根が十分付いていて乾いていないものを買って下さい。最近ではビニールポットに植えたものもあり

ますから、こんな苗でしたら安心です。

 植え付けの際は少し大きめの穴を掘って下さい。そして土を良くほぐして腐葉土やバーク堆肥など

と混ぜておきます。バーク堆肥と土の混合割合は1:1位で良いと思います。

 柑橘類は細い根が人体標本の毛細血管の様に伸びていきます。植え付けの際の注意はキウイの

場合と同じですので、キウイの項を参考にして下さい。植え付け後は根が伸びてしっかり固定する

まで支柱を立てておくと良いのではないでしょうか。

 最近の苗は、その年に花を付けると思いますが、苗をしっかり育てるために植え付けた年は実を

付けないで下さい。3年目くらいになると根も十分定着し、少しだけなら実を付けても大丈夫だと思い

ます。

 管理は夏が肝心です。鉢植えなどでは、さほど心配ないと思いますが、私のように山が近いと

カミキリムシが来て盛んに木の幹を食害します。これは見つけ次第取って殺すしかないでしょう。

時々、根本に卵を産み付けることがありますので、これには十分注意して下さい。私はカミキリムシ

が活躍し始めるシーズンになると、早い内に、たばこの吸い殻を根本に置いておきます。これは

効果があるようです。

 最大の敵は貝殻虫です。これには大変苦労しました。枯れ死寸前までになったことも何度かあり

ます。原因の多くは実を付けすぎて木が弱った事にあります。過ぎたるは及ばざるが如しです。

注意して下さい。

 花が咲く頃、たくさんのカナブンが飛んできます。密を求めてくるのですが、雌しべの根本にある

実になる部分(子房と言います)を傷つけてしまうのです。特に八朔は、実が大きくなるにつれて、

傷ついた部分がケロイド状になり、皮も固くなってしまいます。カナブン対策にはデナポンという薬が

良いと聞きますが、試したことはありません。木が小さい内は、傷ついた実や小さな実は早めに

摘果してやると良いでしょう。

 摘果に関してですが、一度にたくさん受粉しても大半は大きくならず途中で落ちてしまいます。その

頃、摘果すると良いでしょう。摘果しないでおくと実はたくさん収穫できますが、不揃いな小さな実が

混じります。それらは結局食べることなく腐らせてしまうようになりますから、大きな実だけを残して

摘果する方が良いと思います。

 どんな果実も同じですが、大きな実ほど味も良いようです。我が家のハッサクはバレーボールを

一回り小さくしたくらいになるものもあります。見事な果実だと言えます。味も抜群です。

下に私の畑の柑橘類の写真を掲載しておきます。

      

秋になって次第に色付き始めた温州みかん、右は冬になって一段と色鮮やかになったレモン

                      

少しずつふくらみを増し色付き始めた八朔  1999年10月28日撮影   右は生口島が原産だと言われている安政柑

収穫

 柑橘類の収穫は、秋から冬にかけてが中心です。最近のミカンは、随分早い時期から店頭に

並んでいるものがあります。多くはハウス栽培のものです。そういう意味では季節感がなくなりました。

私達、戦時中に生まれたものは運動会(10月)の頃、まだ青い酸っぱいミカンを食べていました。

その頃は、栽培技術の進歩もなく、品種改良もほとんど出来ていなかったからだと思います。最近

では皮が青くても中の実は結構甘いものもあります。極早生の種類だと思います。

 家庭栽培でも宮川早生などを植えておくと、早い時期から収穫できます。しかし、家庭栽培では

十分完熟したものを楽しんで貰いたいと思っています。完熟したものは、甘みも濃く、更に酸味も

適度で、うまさに深みを感じます。

 八朔や甘夏は12月頃収穫し、すくも(もみがら)の中に囲っておきます。約2ヶ月ほどすると酸味

がぬけ、味がろやかになります。年によって多少異なりますので、食べはじめる時期はあくまで目安

です。最近の産地では、木に実を付けたままで出荷を待つと言いますが、試したことはありません。

 木に実を付けたままにしておくと、熟してぽとぽとと落ち始めます。こうなると、ほおっておくわけには

いきませんので収穫せざるを得ません。

 安政柑の場合は2月下旬の収穫期まで、木に実を付けたままにしておきます。

                                               1999年10月7日追記

 実はその後、全部を収穫せず一部を残しておくようにしました。確かに味の変化はありますが、

それほど甘くなるというほどのものではありませんでした。従って、一度に収穫してしまう方が面倒

ではないようです。

                                        2009年8月4日追記

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