栗を作る

植えて20年以上になるクリの木です。1999.8撮影

  俗に「桃クリ三年、柿八年」と言われていますが、これは昔の人が種をまいて実がなり始めるまで

のことを言ったのではないかと思います。昔は接ぎ木などをしなかったからでしょうか、自然のまま

ですと種を蒔いて実が成るまで月日を要したのかも知れません。

 近年はどの苗木もたいていは接ぎ木ですから、苗を植えて実が付き始めるのは、どの果樹でも

比較的早いようです。そんな訳で桃やクリもさることながら、柿などでも早くから実が成るようです。

 どんなに早く実が成るからといっても、桃やクリでさえ苗を植え付けて最低三年位はかかります。

   

左は2002年の栗の開花状況です。花穂の付け根に小さな実が付いています。  2002年6月撮影

右は植えて2年目のクリです。1999.8撮影

 我が家では植えて二年目のクリの木に早くも実が付きました。本当は二、三年位、実を付けさせ

ない方が良いのですが、いったいどんなクリの実が出来るのか楽しみで落とさずに残しています。

以前、私は植えて二十年以上になる大きなクリの木を育てていました。そのクリの木は今年も

たくさん実を付けています。一時期クリの根本に虫が入り、枯れ死寸前の状態の時もありましたが、

何とか生き残り、今では見事な大木に育っています。(上の写真)

 残念ながら今は事情があって人の手に渡してしまいました。毎年収穫の頃、たくさんの実を付けた

見事なクリの大木を見ていると我が子を養子に出したような複雑な気持ちです。余談になりますが、

人の手に渡してしまった二十年近くになる果樹の中には、ビワ、次郎柿、ハッサク、温州みかん、

イチジク、キャンベル、ピオーネ、ナツメ、ゆすら梅、びっくりグミ等がありました。いずれも大木と

なり、毎年たくさんの実を付けていました。今は二代目となった植えて二年目の小さな苗木を大切に

育てています。たくましい若木になるのには後10年位はかかるでしょう。

 その木が2009年8月6日現在、見事な木に成長したくさんの実を付けています。あまりに多くの

実が付いていたので、いつか間引かなければいけないと思っていたところ、自然に落ちて、程良い

数になりました。このまま台風などの被害がなければ今までにない収穫量になるものと思います。

 果樹の多くは本格的に実を付け始めるのに、人間の一生と同じくらいの長い年月を要します。

気が短い人には向かないかもしれません。特にクリなどは二、三十年でやっと青年くらい、四十年、

五十年が最も働き盛りなのかもしれません。ビワも梅も同じです。比較的、木の寿命も短く、収穫が

早いのは桃やブドウでしょうか。

 クリには病気らしい病気はないようです。虫の被害としては葉を食べる毛虫、カナブン、新芽など

につくアブラムシ、そしてクリ特有の害虫としてクリタマバチがいます。クリタマバチはクリの芽に

卵を産み付け、芽が伸び始めると、その部分がこぶのように膨れてきます。クリタマバチは小さな

蜂の様です。このこぶの部分をちゅうえいといいます。こぶが出来ると、やがて、その先は枯れて

しまいます。薬剤散布もありますが、苗を購入する際、クリタマバチに強い品種を選んで下さい。

 収穫前の実の中に虫が入ります。ゆがいてみると実が黒くなっていることがありますが、クリの

実を餌にしている蛾の幼虫にやられたためです。いがが大きくなった時、色づき始める前に薬剤

散布して下さい。スミチオンでも結構です。いくらかは防除できると思います。

 品種にもよりますが、9月下旬頃から茶色くなり始め、やがて、いがが割れてきます。この時を

のがさず、実をたたき落として下さい。そして、いがの中からクリを取り出します。叩き落とさなくても

実は落ちてきます。落ちたものは腐らない内に早めに拾って下さい。

 ゆがいたクリのほっこり感は、他では味わえないものです。味の種類にも色々あるようですから、

参考書等を良く読んで品種を選定して下さい。我が家では一般的なクリをゆがいたり、クリご飯に

して食べています。色んな味わい方があると思いますので試してみて下さい。

 栗の木は大木になります。東北の山内丸山遺跡では建物に使ったと思われる栗の柱の一部が

掘り出されたと報じられていました。見事な大木だったようです。おそらくは食用等にもしていた栗の

木でしょうが、当時の山には野生の栗の木がたくさんあったのではないでしょうか。そして、自然の

ものばかりではなく、食料を安定的に確保するため集落の近くに植えて、栽培をしていたのでは

ないかとも言われています。早くから栗は人間の食料であったようです。そんな昔の人達の生活を

思い描きながらクリの実を味わってみて下さい。


2001年クリ情報

 植えて4年目となった栗の木にたくさん実が付きました。これから食べられるようになるまでには

いろんな事があるでしょうが、秋の収穫が楽しみです。

 そして初めて収穫した栗の実です。栗ご飯にして食べることが出来るくらいの収穫がありました。

実の大きさとしては少し小粒のようですが、大味ではないようです。

  

いがの間から顔をのぞかせている栗の実と収穫したもの  2001年10月上旬撮影


代表的なクリの品種:丹沢(早生のクリタマバチに強い品種)

              筑波(農林省で育成されたクリタマバチに強い品種)

              銀寄(クリタマバチに強いが一本だけでは結実しません)

              利平(中国種と日本種の雑種、クリタマバチに対する強さは中位)

クリタマバチに対する消毒はアディオン等が有効のようです。

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