季節の一こま 

 今年はことのほか長い梅雨でした。この地方の梅雨が明けたのは、子供達の夏休みが始まってからしばらくして

のこと7月26日でした。梅雨明けに先立つ7月10日、会社の中で蝉の鳴き声を聞きました。クマゼミやアブラゼミ

の鳴き声です。

 会社の側には遊水池があります。ここには外国から輸入された大きなタニシが繁殖しています。初めて、この

タニシの存在を知ったのは、この水系の上流です。川のコンクリートの壁に見るからに毒々しい真っ赤な色の卵

が付着していたのです。それから間もなく遊水池の護岸にも、たくさん見られるようになりました。自然のものとは

思えないような色をしています。

 誰かに、この話をしたところ、それはタニシの卵だという事でした。そう言えば、この水系にはお化けのように

大きなタニシがたくさんいます。在来タニシの3倍位の大きさです。食用にと輸入された外国産のタニシです。

 会社の遊水池の周辺には大きなポプラの木が立っています。工場の緑地としてキョウチクトウなどと一緒に

植えられた木です。丈夫で成長の早い木です。見上げるような大木となり、何度か上を切りましたが、瞬く間に

太い枝が何本も出て再び大木となってしまいます。そんな成長の早いポプラの木に小さな昆虫たちが住み着き

ました。日本ミツバチです。一時は西洋ミツバチに餌場を横取りされて姿を消していた日本ミツバチでしたが、

養蜂が下火になり再び勢力を盛り返しているそうです。

 ポプラの木の根本に小さな裂け目があります。ポプラの木は成長が早い分、柔らかい木ですから中が空洞に

なっているのではないかと思われます。その空洞に巣を作っているのではないでしょうか。覗いてみたい誘惑に

かられます。お天気の良い日には次々とものすごいスピードで飛び立っていきます。飛び立った蜂と入れ替わる

ように多くの蜂が戻ってきて細い裂け目に入っていきます。

 今朝(8月3日) 山の畑から家に帰る途中、道で大きなオニヤンマに出合いました。毎年、この細い山道に

オニヤンマが行き交っています。まさか去年のオニヤンマではないと思いますが、この道を縄張りにしている

巨大なトンボです。

 最近では姿を見かけることが少なくなってしまいました。私の脇を恐れ気もなく悠々と飛んでいきます。トンボは

飛びながら他の昆虫を捕らえて食べます。従って、このエリアは彼の餌場なのです。行き交う姿は誠に堂々として

いて、まるで航空母艦のようです。

                                                    2003年8月3日掲載

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