環境教育を終えて 

 地球温暖化だと言っても何がどのようになっているのか、意外に知られていないのが実状

ではないでしょうか。私は今回、小学生達に地球温暖化の話をしてみて、そのことを実感しま

した。話して良かったというのが率直な感想です。と同時に、深刻な事態が目の前に迫って

いるのに、子ども達だけでなく一般の人達も環境問題、ことに地球温暖化問題には意外に

無関心な人が多いのではないかということにも気付きました。どうすれば良いのでしょうか。

ともあれ生徒達の感想文を紹介します。

生徒の感想文1

今回、矢吹先生にお話しをしてもらって、現在の環境を改めて実感することができました。また、

日本以外にも温暖化と向き合おうとしている国や島もあることを知りました。一見、人ごとの

ように感じる「温暖化」という言葉が矢吹先生の話と写真により、とても危機的な事なんだと

分かりました。それだけではなく、矢吹先生が自分の体験談や童話も交えて語ってくれたので

今の地球の状態について、自分がどう対応すればいいか知ることができました。身近にも

変わっていく自然の姿・・・それを語ってくれた矢吹先生の話し方には何か心にグッとくるものが

ありました。小さな事でもいいから続けていくことで何かが変わることを知りました。今回の

体験をいかして地球を守っていける気がしました。

生徒の感想文2

ぜいたくをするから問題がしんこくになるんだなと思った。世界に目を向けないことも悪いし、

環境について何も知らないから、まず知ることが大切だと思う。実行することは大切だし環境は

もとにもどすことができないから今をいじするしかない。身近にできることを実行すること!環境

の悪さをひんぱんにテレビや新聞などでやっていれば意識すると思う。

生徒の感想文3

ぼくは今回の環境のことを聞いて、やっぱりそうなんだなあと思いました。それはテレビでも

環境が今一番やばいことです。ぼくは世界中のみんなに今の地球を教えてあげたいです。

今一人一人がむだな電気などを使わずソーラーや太陽を使って地球の自然をきれいにして

いくのが大切だと思いました。車を全部ガスではなくて、ハイブリッドカーにした方がいいです。

今は本当に海でも深海の魚が上に上がってきていることなど、なにかがおきると思います。

ぼくは、みんな一人一人がせつやくし、地球を昔以上にきれいにしていくことが大切だと思い

ました。今の子供、ぼくたちがこの地球を作っていき空気やいろいろなことを実行し、みんなで

助け合い、ソーラーなどを利用して、地球のむだなことのないようにしていくことが、今のぼくたち

の地球にあるやくめなんだと思いました。

生徒の感想文4

地球温暖化は進みすぎている。私たちに何ができるのだろうか。身近なことでも9いいから

日本人全員が努力すれば少しずつでも道は開けると思った。何かに取り組もうとしてもできない。

一人一人の意識を変えていくしかないじゃないかと思う。世界の深刻なじょうきょうをみても、

何も思わない人はいないと思うが、行動にうつせる人はわずかだと思う。私はそのわずかに

なりたい。

 これらの感想文は、私が地球温暖化防止のために話をさせて貰った小学校の六年生達が

くれた感想文の一部である。たどたどしい文章もあるが、子供達の思いは痛烈に伝わってくる。

今は実施してみて良かったと思っている。また、卒業式目前の慌ただしい時期に話の場を

作って下さった担任の先生方に心から感謝している。また、この場を提供して下さった校長

先生にも、この場を借りてお礼を述べさせて頂きたい。本当にありがとう御座いました。

 地球温暖化問題だとか環境問題などと言っても一般の人々の関心は低く、その実体は

ほとんど知られていないのが実状のようだ。人間は自分の関心のあることしか知ろうと

しないし、そのため、いくらマスコミが報道していても、その時だけの事で終わっていることが

実に多い。従って、学校でも最近になって理科や社会、そして家庭科などと言う教科で取り

上げ始めて、やっと子供達の目も多少そちらへ向くようになったようだ。

 その子供達に何とか地球温暖化問題の深刻さを伝えたいと思い始めて約一年、やっと、その

ことが実現することになった。実は隣に住んでいる家内の従兄弟である小学校の教師に頼んだ

のがきっかけだった。対象となる子供達は、この春、小学校を卒業するという六年生達だった。

既に、卒業式の準備中であり、その間を利用して話をして欲しいとのことであった。

 彼らは学校の授業の中で何度か環境問題について学んでいた。また、より理解を深める

ために外部講師の話を聞くのは良いチャンスだと言うことで、校長先生に了解をしていただき

約一時間の予定で話をさせて貰うことになった。

 さて、OKは貰ったものの、どのような話を、どのような要領で話せばよいのか。いろいろ

考えた末「木を植えた男」の話をすることにした。この話は、一般的にも良く知られた話で

小学生なら一度は読んだことがあるか、聞いたことがあるのではないかと思っていたが、

意外にも知っている子はほとんどいないようであった。

 私は「木を植えた男」の話の延長線上に地球温暖化防止の話をするつもりでいた。話の

構成としては私の自己紹介、そしてピースボートに乗って地球一周したこと、その先々で

見た地球温暖化の影響と思われる現象や環境問題を語るときのモデルケースのような

イースター島のこと、そしてインターネット上で見つけた環境問題に関する写真を見せて、

だから地球温暖化防止には他国の森林乱伐防止や木を植えることの大切さを訴える

つもりだった。

 そして、この活動には一人一人の努力が欠かせないと言うことで「ハチドリのひとしずく」の

話をして締めくくるつもりでいた。ところが後日、肝心な「木を植える」ことの大切さと地球

温暖化防止とを関連づけて話すことを忘れていたと気が付いた。地球温暖化の原因である

二酸化炭素を吸収してくれるのは木や草など植物であることを話していなかったのだ。

 私のそんな失敗も実は杞憂だったようで、子供達の方がしっかり理解してくれていた。

話を聞いてくれた子供達の多くが感想文の中に地球温暖化がとても深刻な問題であり、

それを阻止するためには「木を植えた男」のように「木を植えることの大切さ」と「ハチドリ」の

ような「微力であっても一人一人の努力の積み重ねが大切」だと言うことを、しっかり理解して

くれていたようで実はホッと胸をなで下ろした次第である。

今回使った資料

木を植えた男

ハチドリのひとしずく

地球温暖化に関する写真

パワーポイントによる作成資料

「木を植えた男」

 この話は実話のような書き方をしていますが、そうではないようです。しかし、背景地となった

フランスのプロヴァンス地方には昔から山に木を植える習慣があったそうです。作者の祖父母

達もそうして来たそうです。そんな祖父母の姿が木を植えた男のモデルになっているようです。

 木は山が荒廃するのを防ぐと共に野山で暮らす生き物達のより所となっています。また大量

の水を蓄えます。その水が人々の生活用水になり田畑を潤すことになります。山は海の生き物

にとっても大切なものです。山から流れ出した木の葉や腐葉土が魚の餌になるプランクトンの

繁殖を促し、魚を育てるからです。

 また、意外に気付いていないのが山の木々がもたらす癒し効果です。緑の野山を見ていると

心がなごみます。そんな様子がこの小説の中にも描かれています。砂塵が舞うような荒廃した

山野に囲まれていた人達も木を植えた男の努力が実り周辺に豊かな緑が戻り、側の川にも

水が流れるようになると、まるで水によって心の潤いを取り戻したかのように仲良くなっていき

ます。

 そして、何よりも大切なことは、木は炭酸ガスを吸収し酸素を吐き出してくれます。私達は

酸素がなければ生きていけません。また、水がなければ生きていけません。酸素も水も実は

木々が作り貯えてくれるものだと言うことを忘れてはいけません。

「ハチドリのひとしずく」

 これも創作童話です。ハチドリは小さな小さな鳥です。まるでハチのように羽を激しく動かし

ながら空中に留まっていることが出来ます。こうして空中に留まりながら長い舌を花の中に

突っ込んで蜜を吸って生きているのです。

 この小さな生き物が森が火事になったときくちばしに川の水を含んでは燃えている森に

落としていたと言うのです。そんな姿を見た他の動物が「早く逃げようよ。こんな大きな火事に

そんなひとしずくにも満たない水を運んで何の役に立つの」と笑います。それでもハチドリは

止めようとしませんでした。

 ハチドリはただ一言「私は自分に出来ることをしているだけ」と答えます。今、地球は瀕死の

状態にあると言っても過言ではありません。もう遅すぎるという人もいます。それでも、誰かが

しなければならないことなのです。ハチドリのことを笑った動物たちみんなが同じような事を

すれば、あるいは山火事も消えるかも知れません。今は、ためらっていたり諦めているとき

ではないのです。

                                        2007年8月1日掲載

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