時代を変えるもの

 外務省という魑魅魍魎が巣くう牙城に敢然として闘いを挑んだ二人の女性がいます。一人は自ら牙城の主となり単身

乗り込んでいった田中真紀子さんです。もう一人は外務省という牙城を自分の懐に取り込みながら、うまい汁を吸って

いた鈴木宗男氏に敢然と戦を挑んだ辻元清美さんという衆議院議員です。

 誰が意図したかは分かりませんが、二人とも政策秘書の給与詐取という疑惑で窮地に立たされ、辻元さんは議員辞職

を余儀なくされました。なんで今更と言った些細な問題です。辻元さんがついつい本音を漏らし、「私だけでは・・・」と言う

気持にさせられたのも無理からぬ事と思われます。

 このようにして二人の優秀な女性議員が闇から闇へと葬り去られようとしています。日本は戦前から政治と言えば男の

世界のようにされてきました。女性には参政権すら与えられていなかった時代もあります。女は家に引っ込んでおれば

よいという女性蔑視にも似た風潮があったことは紛れもない事実です。

 しかし戦後、女性とストッキングは強くなったと言われるように、女性の社会進出が進むに連れ、女性が第一線で

活躍する場面も多くなりました。そして機会均等法の施行により、職業においても男女差別が取り払われ、セクハラ問題

も積極的に取り上げられるようになってきました。女性だからという理由だけで泣き寝入りをさせられていたような事も

少なくなりつつあります。

 この世の中、半数以上は女性です。その女性の意見が通らないような世の中は平等な世の中だとは言えません。

ましてや、人間ことごとくお母さんのおなかの中で育てられ、この世に生を受けたのです。その重要な役割を担って

いる女性が、公の場で活躍できない等というのでは、健全な社会とは言えません。これからは大いに社会進出し、

男では出来ない、男では考えられない、女性ならではの考えや感性で社会や政界を改革して貰いたいと思っています。

 男どもはと言うよりは、男尊女卑の考えを持っている人達は、女性の社会進出を快く思っていないかも知れません。

そういう古い体質を持った人達は有事関連法案の成立を急いだり、個人情報を守るという理屈を付けて、新聞や

雑誌が記事として取り上げることに制限を加えようとしています。個人の情報とは言いながら、大半は政治家が

自分達のスキャンダルを暴かれることを想定しての法制化に思えてなりません。

 このような男どもは誠に争い事が好きで好戦的です。戦時中、生めや増やせで、まるで子供を産み育てるマシンの

如くに扱われ、自分の腹を痛めた可愛い我が子を戦場に送り出さざるを得なかった母親達の嘆きは何だったので

しょうか。

 二度と再び同じ悲しい思いをしないためにも、女性達が立ち上がらなければならないと思うのです。田中さんや

辻元さんの勇気ある行動を見殺しにすることなく、第二、第三の女性議員の誕生や、第一線で活躍するキャリヤ

ウーマン達が輩出することを心から期待しています。

                                               2002年5月19日掲載

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