電子投票の未来に期待を

 全国に先駆けて岡山県の新見市で電子投票が行われました。投票と言えば投票所に行って受付を済ませ、専用の

投票用紙を貰い、手書きで意中の人に一票を投ずるというのが今までの投票スタイルでした。

 それを専用の端末機を使って入力して貰い、投票という入力作業が終わったらコンピュータで集計をする。考えて

見れば、これだけコンピュータという機械が進歩したのにも関わらず、何故今まで取り組まれなかったのか不思議な

感じさえします。確かにコンピュータと言えども機械ですから、公明正大を期すべき投票に使うには不安材料もあった

でしょう。しかし、セキュリティ問題さえ解決すれば別に難しいことではないように思います。近年では商取引や銀行の

金の出し入れにさえコンピュータを使う時代です。今後は各地方自治体でも大いに取り入れて貰いたいものだと思って

います。

 今回の新見市の選挙では市長選挙と市議会議員選挙の同時選挙が行われました。事前投票は今まで通りの投票

用紙によるものだったようですので、その集計には時間がかかったようです。しかし、全ての集計は大幅な時間短縮

になりました。

 私も色んな選挙で何度か開票所に行ったこともありますが、体育館や講堂のような広い場所にテーブルをいくつも

並べ、山のようになった投票用紙を大勢の人達が仕訳していきます。各陣営の運動員達がたくさん遠巻きに取り囲み、

その中で開票作業は進められます。そんな作業が場合によっては明け方まで繰り広げられます。最下位争いをして

いる陣営では、じりじりしながら開票作業を見守っています。また、中には判別の難しい投票用紙もあって、開票立ち

会い人が自分の陣営のものだ、いや違うと言い争う場面も少なくありませんでした。同じ姓の候補者が居る場合には

ことさら大変な事でした。結局、最後には得票数の割合に配分して決着となるのですが、その間の作業や、やりとりも

時間を費やすことになります。温暖な季節ならまだ良いのですが、厳寒期の選挙などでは大変な事でした。

 しかし、電子投票になると、こんな事は絶対に発生しないでしょう。白票はあっても曖昧な表記などは無くなるでしょう。

第一、開票の人手が必要なくなるでしょうし、時間も大幅に短縮になることは間違いありません。これらの事は今回の

新見市の選挙で全てが立証されました。

 今、多くの自治体が注目し、取り入れようとしています。今後は国政選挙や国民の信を問うような投票にも導入して

貰いたいと思っています。そうすれば国民レベルの重要法案にも確実に国民の声が繁栄されるようになると思います。

 今の選挙制度では国会議員が地域の利益代表のようになってしまっています。そのために国民レベルで議論される

べき法案が論議の対象とならなかったり、鈴木問題のような地域への利益誘導型の政治になってしまい勝ちです。その

根を断ち切るためにも、この制度を取り入れて活用していきたいものです。

 先のアメリカの大統領選挙ではフロリダ州の開票作業や投票用紙に不備があって、大統領の当選がなかなか決まり

ませんでした。かの電子国家を自認するアメリカで何故取り組まれないのでしょうか。アメリカ大統領の予備選挙のよう

なものにこそ取り入れてしかるべき投票方法だと思うのです。

 そして望むべくは若者の政治離れを解消するためにも、インターネットの活用等による電子投票も可能なように制度

改革を更に進めて貰いたいと思っています。ヤフーが主催する政治アンケートなどでは、若者の意見が強く反映されて

いるようです。全ての若者が政治離れをしているわけではないと思うのです。もっと簡単に投票できるようになれば

若者達も政治に戻ってくるのではないかと期待しています。

 ともあれ今回の電子投票は成功を収めたと言えるのではないでしょうか。この制度を導入した新見市長さん自らが、

この投票によって再選されたと言うことは御当人にとっても二重の喜びではないでしょうか。

                                                       2002年7月11日掲載

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