ビワ作り

 ビワは最近、葉に薬効成分があるとかで、ビワの葉療法などと言われ民間療法にも用いられて

います。葉を火にあぶり、患部にあてるとよいそうです。たいていの病気には効くそうです。ためして

みては、どうでしょうか。

 ビワは初冬から花が咲き始めます。ほとんどの木が、これから休眠に入ろうかという時期に花を

開くのです。花の少ない時期ですから、蜜を求めて色んな虫達が集まってきます。

 そんなビワの花ですから、季語として多くの俳句が詠まれています。

葉に乗れる夜べの粉雪や枇杷の花  静風

 それはさておき、冬に咲いた花はやがて小さな実になります。すべての花が実になるわけでは

ありませんが、たくさんの実を付けます。下の写真は3月の始めに撮影したものですが、暖冬の

せいもあってか、かなり大きな実になっています。ビワは果樹の中でも子沢山です。

暖冬気味だったせいか早、来年の実となる花を開き始めた   1999.11.27撮影

このようにたくさんの実を付けています。           全体の姿。

 こういう年は出来るだけ早く摘果して、実を早く大きくしてやります。4月頃になるとちょっきりゾウ虫

が来始めますので、摘果が終われば袋をかけてやる方が良いのではないでしょうか。虫の被害の

ないところでは袋をしない方が、面倒でもないし実も甘くなるようです。

 ビワには、これといった大きな病気や虫の被害は無いようです。強いて言えばかみ切り虫の幼虫

が幹の中へ入り食い荒らすことでしょうか。幹からの虫の糞が落ちていたら、穴の中にスミチオンの

1000倍位の液を注入してやって下さい。

 ビワの実の熟期は梅雨の前くらいです。袋を透かして黄色く色づいて見えたら、袋をそっと開けて

みて下さい。黄色に少しオレンジがかって見えます。これ位の状態から、もう少し置いておくと本当に

オレンジ色になってきますから、この頃が一番の熟期と言えるでしょう。私は袋をかけるようにして

いますが、袋なしの方は同じ木でも熟すのが少し遅いようです。袋の温室効果によるものでしょうか。

 ビワの収穫は少し慎重にした方が良いようです。食べるのには何ら支障はないのですが、押さえ

つけたり、強くこすったりすると、その部分が黒く変色します。見栄えが悪くなります。桃と同じです。

 ビワの実は酸味が少なく、他の果樹とは異なった特有の味をしています。そして何よりも種の大きい

のが特徴です。野生のビワ等は種ばかりという感じです。(近年、種なしの改良種もあるようです)

 余談になりますが、我が家では山に近い畑に植えていますので、熟期になるとカラスに狙われて

います。カラスは不思議なほど熟す時期をよく知っていて、袋を上手に破り、熟した実だけを持って

いきます。四六時中、見張りをしているわけにはいきませんから、今年からネットをかぶせようかと

思っています。人間には決して袋の上からでは、食べ頃かどうかはわかりません。しかしカラスには

ちゃんとわかるようです。

 ビワは育てやすい果樹です。そして木の寿命も大変長いようです。大木となりますので植える場所

は作業性を考えて植えて下さい。

 ビワの実は楽器の琵琶に似た形をしています。いずれもビワといいますから、案外どちらかの名前

を取ったのかもしれませんね。児島地区周辺は、私がここに来た頃から野生のビワの大変多いところ

でした。案外、ビワにとっては適地適作なのかもしれません。

左側は袋かけ前の摘果状態、右側は袋かけが終わった状態


2000年情報

 昨年は、上の写真のように袋かけが終わった後、袋の中の実がほとんど大きくならず、全て枯れ

てしまいました。原因は良く分かりません。初めてのことでした。

 今年は袋の中も順調に成長しています。この季節になるとチョッキリゾウ虫が実に穴を開けてゆく

のですが、気温が低いせいか、今のところ被害はないようです。しかし、袋かけを急がなければ

なりません。雨が多いせいか実の成長が早いようです。

 毎年同じように見えても、その年の気温や雨の量などによって、果実の成長は随分異なるようです。

   

2000年4月中旬の状態                          2000年5月中旬の状態

 昨年の不作の原因は、これだったのではないかと思われることがあります。先日、ラジオでビワの

栽培の北限の事を言っていました。ビワは長崎県が産地であるように、暖かい地方を好む果物の

ようです。昨年の記憶は確かではないのですが、おそらく袋かけ前後に寒波があって成長が止まった

のではないかと思います。冬の厳しさと実が大きくなり始めての寒さは影響が異なるのではないかと

考えています。                         

                                             2000年5月11日追記

 ビワはますますふくらみを増しています。次の写真が、つい最近、近接撮影したものです。白い

袋をかけたビワは黄色く色が付き始めると、袋をすかして色づきを確認する事ができます。何とも

言えない収穫期の喜びの時でもあります。

  

左は2000年5月20日頃の色づき前のビワ      右側は今年初めての収穫をした6月1日のビワ

  

      最盛期の収穫、6月8日頃


2001年情報

 4月末現在、一部を除いて、ほぼ袋掛けは終了しました。昨年高く伸びた枝は剪定したのですが、

それでも先端部の実には袋をかけたり、間引いたり出来ないものが残っています。

 今年は、一昨年の苦い経験もあり、摘果後も一度消毒をしたきりで、袋をかけずにおきました。

実が大きくなり始め、安定した時期を見計らって袋をかけました。袋をかける方が塾期は少し早い

ようです。従って、今年はかけたものと、かけないものとを半々ぐらいの割合にしてみました。

 これから注意をしなければならないのは、実が熟す頃になるとやって来るカラス達です。早めに

ネットをかけることが対策の決め手です。カラスはネットを張るだけで絶対に近づきません。その

代わり、ヒヨは恐れ気もなく、人がいても平気でつついていきます。                               

                                             2001年5月3日追記

 今年の出来は最高だったと言っても良いでしょう。害虫の被害もなく、天候にも恵まれて籠4杯の

収穫でした。大きさは今少しと言うところでした。かなり間引いたつもりでしたが、全体的には多すぎ

たようです。来年は全体的にもう少し少なくして、大きな実を作るようにしてみたいと思っています。

 ビワの味は比較的甘みも酸味も淡泊です。収穫が少し早いと酸味が少しのこり、塾期を過ぎると

実にしわがよって甘みは増します。しかし、皮はむきにくくなります。頃合いというのは実に難しい

ものです。

 終盤になってカラスの被害も多少ありましたが、以前のような大きな被害はありませんでした。

                                            2001年6月9日追記

追記

 毎年、たくさんの実を付けます。他の果樹のように摘果をしなくても隔年結果ということはほとんど

ないようです。だからと言って実を残しすぎると小さくなってしまいます。従って、袋掛けや収穫の

手間を考えると、残す実は極力少なくして大きな実にする方が良いようです。

 また、防鳥対策は欠かせない仕事になりました。木が大きくなったので、かなり大きなネットが

必要です。しかし、手間はかかっても大切な仕事になっています。

                                            2009年8月5日追記


虫の被害:ちょっきりゾウ虫,カミキリ虫

農作業:木の剪定(高くなりすぎないように注意),施肥(寒肥,追肥)

      虫の被害の多い場所では袋かけが必要です。

      比較的作りやすい果樹です。

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