このページは、社員の方達が観た映画の感想を書いています
あくまで個人的な主観ですので
気になる方はぜひ映画館に足を運んでみてください。
ハリーポッター2
正月映画で一番の話題作です。
魔法使いのハリーが魔法の学校で巻き起こる難事件を見事解決してめでたしめでたし
というお話。
一つ一つの出来事やシーンはそこそこ面白いのですが全体としては話しの展開が唐突
すぎるし
たいした伏線も張らずにピンチを助けられたりと大変つごうがいいです。
子供相手の映画なのでこんな物なのでしょうか。日本の魔女っ子アニメ群にも追い付
いてない感じです。
もっとハリーの学校での生活感を出して身のあるキャラクターにすればもっと良くな
るかも知れません。
原作者のおばちゃんも、キャラクターと魔法使いという設定だけ考えてあとは適当に
冒険させとけばいいなんて、
安易なことせずもっと新鮮で斬新な物語を考えてほしいものです。
T.R.Y.
これは横溝正史賞作の映画化です。
1900年初頭の上海ペテン師の伊沢は日本陸軍から中国の革命軍の為に武器の強奪
を計画します。
陸軍の東を上手く罠にはめ作戦は成功と思われたが、土壇場で東に見抜かれ逆に協力
を強要されます。
革命軍と東に挟まれ窮地に追い込まれる伊沢。このピンチをどう切り抜けるのか。
二転三転する形勢はハラハラさせるし、癖のあるキャラクターはそれぞれ活き活きし
ていいです。
でも全体のテンポが軽く映画というよりテレビドラマと言った感じがするのが残念で
す。
何がまずいのか。伊沢というキャラは詐欺師ということもあり頭は切れるし行動も冷
静という印象なのに、
織田佑二が演じるとなぜか野暮ったいし決めのセリフもなんだか子供っぽいです。もっ
とキザで颯爽とした
演技が必要だったと思われます。ミスキャストなのか、演出が間違ってるのか原作は
面白いのに勿体無いです。
13階段
こんどは乱歩賞作の映画化です。
最近はミステリーの賞が沢山あり過ぎて賞を取ったからといって、全て面白いという
保証は無いのです。
その賞に選んだ側の作家や評論家が誰なのかでいい作品なのかどうかなんとなく解る
ものです。
面白くない小説書いてる作家が選んだものが良いわけありません。
「千と千尋」がアカデミー賞のアニメ部門でグランプリ取れるかどうかが話題になっ
ているけど、
アニメに関しては格下のアメリカで賞貰ってもたいした箔にはならないでしょう。
ところでこの「13階段」これはなかなか面白い。というか宣伝よりももっとミステ
リーなお話です。
謎の依頼人が死刑囚の無実の証拠をみつけてくれたら3千万を払うという。
この仕事を請け負った刑務所の看守と殺人の刑で仮出所中の男。それぞれの過去と事
件が絡んでくると
謎の依頼人の動機が浮かんでくる。最後にあっと言わせる真相が感動をよびます。
リアルな処刑シーンはあの「グリーンマイル」をも超えた深い恐怖を心に刻んでいく
のです。
ただ、内容が濃すぎて全てを描ききろうとして説明が中途半端になった部分があった
のが残念です。
こういう小説はテレビドラマとしてじっくりやったらまた面白いかもしれません。
ボーン アイデンティティ
マットデイモン主演のスパイアクション映画です。
今までのイメージをがらりと変えて肉体的にも強い男を演じていますが、思ったより
違和感はありません。
マトリックスのキアヌリーブスより強そうに見えます。
物語事体はあいかわらず薄っぺらで重く深いなんてことはありませんが、スパイ映画
らしくスパイとはこういう行動を取る物だと言うのは
よくわかります。ボーンの身に降り掛かる危険をサラリとスマートに切り抜けていく
とこは爽快です。
個人的には、ローバーミニでパリの街中をカーチェイスするのがたまりません。
ただ、CGをつかった派手な映像が無いのはいいことだけど、アクションシーンをやた
らカット割りするので、
スピード感は出るのでしょうけど、どういう動きをしてるのか良く解らなくなるのが
まずいです。
あれでは、アクションを通しでできないのを、誤魔化していると誤解されてしまいま
す。でも実際はそうだったりして。
それからCIAの本部の中のセットで、パソコンがずらりと並んでいるのですが、モニ
ターがCRTばっかりなんで
なんか古臭いです。やっぱり今なら液晶モニター並べないと最先端という雰囲気がだ
せません。
全体的には退屈せず楽しめていいです。ラストは「評判よければ続編あるよ」という
感じの終わり方はとってもぶきみです。
007(ダイ アナザ デイ)
007の最新作です。
こんどはスパイ映画の王道です。ストーリーは簡潔にアクションはスマートにの精神
を守ってます。
今何かと話題の北○鮮を題材としてますが、DNAを入れ替えて別人に変身したり、人
工衛星で太陽光線を集めて照射する兵器がでたりと、
荒唐無稽なメカでそのへんの緊張を茶化してる感じがまた楽しいです。
映画の中のお話だということをしっかりわきまええているので、リアルなストーリー
も上手く娯楽大作として気楽に観れます。
このへんは純粋なアメリカ映画でなく英米合作ということでイギリスの毒のある洒落
がきいてます。
アメリカのCIAというとどうしても組織でうごいて数で圧倒する感じですが、イギリ
スはハイテクメカが、
沢山出てくる割に最後は個人の地力に頼ってるところが日本人向きなのかと思います。
こういうヒーロー象は日本のアニメが昔から影響を受けている部分ではないでしょう
か。
このシリーズが終わるとき世界に平和がやってくるのか、最後の敵は案外アメリカだっ
たりして。
ブラック ダイアモンド
ジェット リーの最新作です。
今やジャッキーチェンの人気を超えてしまった感があると思うのは私だけではないで
しょう。
実際公開期間もジャッキーよりジェットの方が長いです、良い企画に巡り会う運もあ
るのかもしれません。
ストーリー事体はそれ程凝ったものでは無いのですが、わかりやすくアクションに持っ
ていきやすい所が成功してる理由でしょうか。
それになんと言っても格闘シーンがリアルであるのがマニアにはたまらないのでしょ
う。
ジャッキーのアクションは見ていて流れる様に美しく華麗ですが、その分現実的では
無い様です。
前から思っていたのですが、相手の蹴りを手だけで受け止めるのは体格が同じくらい
なら、難しいのではないかと素人ながら
思ってました。その点ジェット リーはしっかり相手の蹴りの出ばなを足で止めてい
るとこなんかリアルで迫力があります。
あと共演の黒人俳優も負けずに大活躍。最近はやたら偽エディーが多い中、彼はなか
なかいけてます。ひょっとするとこれから
主演作でもでてくるかもしれません。
名探偵コナン(迷宮の十字路)
名探偵コナンの第7弾です。
今回は京都を舞台に盗賊団の一味がつぎつぎと殺されていく事件に挑むコナンたち。
前回のバーチャルマシン内での冒険とは打って変わって本格ミステリーらしく、限ら
れた登場人物からの犯人捜しや、盗まれた仏像の在り処の
描かれた暗号の解読やらと盛り沢山です。
アクションシーンも凝っていて、バイクで犯人を追跡するシーンにCGを使っていて、
なんだかゲーム機でレ?をしてる様です。
やっぱりコナンは映画でじっくりやった方が面白いです。テレビだと事件があった後
すぐ証拠を見つけておしまい、と言う感じで
あっけない感じで物足りないけど、映画だとじっくり謎解きが見れるのでいいです。
いっそのこと雑誌の連載やテレビシリーズもそろそろ終わりにして、映画やスペシャ
ル版のみでやったほうがいいのではないでしょうか。
あずみ
小山ゆう原作の漫画の映画化です。
これは、徳川幕府転覆をねらう者を闇に葬る女刺客あずみの物語りです。
よほどの漫画好きではないとその存在を知らないと思われます。小山ゆうといえば、
有名な「がんばれ元気」がありますが、
その前に描かれた時代劇「おれは直角」の流れをくむだけあり、痛快アクション時代
劇となっています。
主演の上戸 綾もテレビに出てる時とはだいぶ雰囲気が違って、あずみをほぼ完璧に
演じています。
監督はハリウッドに才能を認められた。などどいいう触れ込みですが、映画はこてこ
ての邦画といった感じです。
ただアクションシーンがハリウッドかぶれなのか、やたらとアップとカット割りが多
くせっかくの殺陣もどう動いてるか
わかりにくい所があって残念です。
せめてクライマックスシーンはジョンウーばりのスローで流れる様な動きをじっくり
見せればより盛り上がったでしょう。
マトリックス リローテッド
4年ぶりの第2弾です。
前作のヒットにより大幅に制作費がアップして、格闘シーンがグレードアップしてま
す。
ワイヤーアクションをハリウッドに流行らせただけあって、これでもかというほど吊
るしてますし、
ストップモーションからカメラが360°回転する新しい撮影もいつもより多く回っ
てます。
監督はじつは日本のアニメ好きで、特に押井 守の「甲殻機動隊」がお気に入りとか
で、SF的世界感の確立に力を入れてる様です。
前作では機械が支配する世界という設定で理屈が多少破たんしてた所を反省したのか、
今回は救世主は何故覚醒したのか。
予言者は何故存在するのか。といった所の謎をじっくりと説明してくれます。
そういう部分は、アクション映画を期待して行った人にはちょっと辛いかも知れませ
ん。
アクションやストーリーが前回より良くなっているので、あとは無駄なシーンを大幅
にカットしてスマートにすれば、
もっとヒットしたでしょう。アメリカでも最初は好調だったのに、3週目くらいから
知り窄みになった様ですが、さて日本ではどうでしょう。
チャーリーズ エンジェル フルスロット
ル
同じメンバー3人組での第2弾です。
テレビシリーズを観てきた世代に人気があるようで、けしてキャメロンディアスに人
気があるようでは
無いようです。日本語吹き替え版ではチャーリーの声もテレビと一緒なのも嬉しいと
ころです。
この映画もワイヤーアクションのオンパレードで跳んだり回ったりと、なんとなくト
ランポリンで跳ねてるみたいです。
そのへんは前作と代わり映えはしないのですが、唯一目新しいアクションとしてオフ
ロードバイクのレースでの格闘シーンは
なかなか見ごたえがあります。また今回の悪役でデミ ムーアが出てますが前作の痩
せ男の方が癖があってよかったようで、今回もゲスト出演してます。
一応これは探偵のものなのだから、個性ある犯人がどんな凄い犯罪を実行するかがポ
イントなのです。あまりアクションばかりに頼って、力わざで
事件を解決してはだめです。次回作がもしあるのなら、そのへんをグレードアップし
てもっとミステリー色を強くしたものを期待したいです。
そしてテレビでもエンジェルはつぎつぎと交代していったのですから、映画でも役者
が変わったとしても、映画事体の魅力が落ちることは無いでしょう。
もうすでに完成された企画と設定なので、まだまだ面白くなる余地はあると思います。
ターミネーター3
12年ぶりのパート3です。
12年もなぜ作らなかったのか、と言うよりもうキャメロン監督が作る気が無いのに、
映画会社の無理矢理の企画なのでしょうか。
監督が別の人に変わっています。しかしこの監督は結構、第1作から2作への話しの
流れをよく理解している様で、今回の映画へと
違和感なく入り込めます。未来を変える事に成功したと思っていたジョン コナーの
前にまたターミネーターが現われ、未来は結局変わって無かった
事を知らされ、これからどうすれば良いか苦悩するジョンにターミネーターは何をさ
せようとするのか、そして人類に未来はあるのか?
今回のメインテーマに向かって怒濤のアクションが最初から最後まで息付く暇も無く
展開されていきます。
最近はアクションといえば空手かカンフーばかりに成ってしまったハリウッドですが、
この映画はロボット対ロボットなので変な小細工は
まったく無しで、おもいっきり相手を殴り投げ飛ばし、そしてそれを真っ向から受け
止めるという肉弾戦です。
二人のアクションを見るのではなく、戦いによって周りの物がつぎつぎと破壊されて
いく様をおたのしみ下さい。
第2作ではロボットなのに皺が増えたと言われたシュワルツェネッガーも今回どうやっ
たのか肌のつやが蘇ってます。
これなら4作目も作れそうですが、さてどうなるでしょう。
踊る大走査線2
5年ぶりのパート2です。
織田佑二が主演した「ホワイトアウト」「T.R.Y」ではあまりにも前面に出過ぎて他
の出演者とのバランスが悪かったのですが、
この「踊る2」では監督や脚本がしっかりしてるのか、それぞれの役者のいいところ
を程よく描いた上で主役を張っているので
暑苦しく無く落ち着いて観る事ができます。
警察を舞台とする小説やドラマはそのメインテーマに警察組織と刑事個人の捜査上で
の対立と葛藤を置いています。
その意味で1作目ですでに描いたこのテーマをさらにヒートアップさせ、もっと個人
を追い込んで組織だけの捜査の限界を示そうとしています。
ただ、余りにも組織はダメで個人の能力で事件を解決するんだみたいな方向へもって
いくのは危険です。
組織でなければ出来ない事と個人の判断でなければ間に合わないことの良いことだけ
を上手く合わせて事件解決に当るという風に
持っていって始めて両方の顔が立というものです。ドラマとしては個人に走ったほう
が盛り上がりますし、この映画でもそれで大成功しています。
この点でまだ発展の余地がありますので、今後に期待です。あと真の名作として歴史
に残るにはもっと犯人側の犯罪に対する思い入れを深く描いて
もらえれば、映画に深みがでるでしょう。警察組織が日本の社会の象徴なら犯罪もし
かりなのですから。
英雄 ヒーロー
中国映画の力の入った大作です。
ワイヤーアクションといえばやはり香港映画、老舗の実力を見せつけてくれます。
紀元前2世紀ごろ、秦の王の命をねらう3人の刺客を全て倒したと無名と名乗る男が
やってきた。
かれは王の前でどのようにして3人の刺客を倒したのかを語りはじめた。
無名の回想シーンと王の想像した回想シーンなどを視覚的に区別しやすくする為にか、
シーンごとに衣装の色を、
赤から青そして緑をはさんで白と次々と衣装と共に変化する物語り。真実は王のここ
ろを動かす事ができるのか。
木よりも高く、そして湖の上を舞うワイヤーアクションは大変美しく、これだけでも
観る価値があります。
古代の中国ということで、カンフーアクションは抑えぎみにして剣での戦いに集中し
ていますが、それがかえって深みのある動きとなって、
これが本家というのを、ハリウッドに見せつけています。
ストーリーの複雑さを効果的に色で視覚で見せるアイデアは邦画も見習えば、お金が
ないからなんて言い訳は言わなくて済むでしょう。
キル ビル
タランティーノ監督久々の新作です。
ビルという暗殺団のボスと部下の4人の女に結婚式の日に襲われ瀕死の重症を負い昏
睡状態に陥ってしまった主人公の女は、
4年後突然目覚め、5人に復讐を誓うのであった。
粗筋としてはこれだけなのですが、ビルは声だけで謎の人物だし、何故襲われたのか
も謎のまま復讐はすすめられていきます。
ビルの師匠の刀鍛冶の千葉真一の元に日本刀を作ってもらいに行き、それを持って日
本にやって来ます。
復讐する相手の一人がヤクザの女親分になっているということで?本刀振り回して
のヤクザと大立ち回り、首や手足が血しぶきとともに
吹っ飛び健康ランドのような大広間は血の海です。
単純」なストーリーの割りに謎の多くを伏せたままで話しが進んで行きますが、時折
回想シーンを挟み少しづつ全容を説明していく演出は
相変わらず上手いです。ただこの映画は前編ということなので、完結どころかビルの
正体も不明のままです。
これを観たらどんなどんでん返しが有るか見届けなければいけないでしょう。
シャンハイ ナイト
ジャッキーチェンの「シャンハイ ヌーン」につづくシャンハイ
シリーズ第2弾です。
時は1800年後半、前作で上海からアメリカに渡り保安官になってしまったジャッ
キーの元へ上海の妹から父が何者かに殺されたとの
手紙が届きます。犯人はロンドンに逃げた事を知ったジャッキーは相棒と共に追跡を
開始しするのでした。
この時代のロンドンといえば、ちょっと前にブームになった切り裂きジャックやシャー
ロックホームズの時代。チャップリンも
世に出るちょっと前といった感じなので、注意して観てるとひょっこり出てくるかも
しれません。
アクションは相変わらずジャッキーのアクションで小道具をつかってのコミカルな動
きやクライマックスの時計台での死闘など
見どころ満載で退屈させません。今は特撮のおかげでキアヌリーブスでさえアクショ
ンスターと成ってしまう時代に、
身体を張ってのアクションは新鮮です。ただジャッキーももう歳なので実年齢に合っ
た役とアクションを考えていかないと、観る側も
飽きてしまいます。次代の若手スターを前面に出して、自分は一歩引くくらいが良い
と思うのですが、どうやらまだまだ自分が出たい
様な感じを受けます。ジャッキーが一皮むけるのはいつの事か。
マトリックス レボリューションズ
ついにマトリックスの完結編です。
とは言っても前作のつづきなので、前のを観ていたらついつい結末が知りたくて観て
しまいます。
機械の支配する世界での人間と機械の戦いという映画は沢山あるので、どう筋を通し
てまとめるかが今回の焦点です。
前作で個人戦ばかりだったのとは打って変わって、集団での戦争映画となってしまい
ました。
ただあのガンダムの世界を実写でやったらこうなるのかと思わせる映像は迫力満点で
す、一度映画化に失敗したガンダムも
今ならできそうな気がします。
そしてクライマ?スはコンピューターのバグというかウイルスと化したプログラム
との対決です。ここでではドラゴンボールを
思わせる空中戦を繰り広げます。過去にも空中戦らしき物はありましたが、空中で静
止している時の姿勢が不自然だったのが改善され
しっかり静止していたみたいです。SF的なまとめ方はまだまだ甘く日本のアニメには
及びませんがアニメの実写化はほぼ完璧に近く
なっている所は凄いの一言です。こうなったら原作は日本人に任せてくれたら凄い映
画ができそうなのに。